コラム / 名コースを旅する
ニュージーランド / 北島・ホークス・ベイ/テ・アワンガ
ケープ・キッドナッパーズへ。 太平洋へ 伸びる 尾根と、 ホークス・ベイの 食を 味わう
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崖の上のフェアウェイを回り、牧場と菜園のあるロッジへ戻る。ゴルフと季節の食事をつなぐ3泊4日の旅。

太平洋へ向かって、緑の尾根が何本も伸びている。その上にフェアウェイがあり、横には深い谷、先には海が待つ。ケープ・キッドナッパーズは、ニュージーランド北島のホークス・ベイで、ゴルフ場の地形そのものに驚く旅先だ。ラウンドのあとも近くのロッジに泊まり、土地の食材を味わえば、大きな景色の中で過ごした一日が食卓まで続いていく。
砂丘ではなく、尾根と谷がつくる海辺のゴルフ
トム・ドークが手がけた18ホールは、砂丘を縫う一般的なリンクスとは違う。海へ傾く尾根を進み、谷をまたぎ、崖の上のグリーンへ近づく。写真では海の青さに目が向くが、プレーでは横幅や球の高さ、風に流される幅が気になってくるはずだ。景色を楽しむ目と、安全な狙いを選ぶ目を一緒に持って歩きたい。
硬く速い地面では、着地してからの動きまでがショットになる。旗に真っすぐ打ち上げるだけでなく、手前へ落として転がす余地を探す。向かい風なら飛距離より高さを抑え、横風なら自分の持ち球と相談する。同じホールでも風向きが変われば別の答えが必要になるところに、二度回ってみたくなる理由がある。
崖の迫力を味わうために、難しいティーから無理をする必要はない。自分に合う位置を選び、谷越えの前には狙う範囲を決める。迷ったホールはキャディーへ相談し、最初のラウンドではコースの形を覚える気持ちで進みたい。18ホールを終えたら、緊張した一打と海を見て立ち止まった時間の両方が残る旅になる。
○ ビジターでも回れる。宿泊とゴルフの手配をそろえる
会員の紹介や同伴は不要で、国際ビジター向けのグリーンフィーが公式に案内されている。宿泊せずにプレーする選択肢もあるが、今回は隣接するローズウッド・ケープ・キッドナッパーズに泊まる旅を提案する。ティータイム、宿、食事の希望を一緒に伝えれば、別々に探すより滞在の全体像を組みやすい。
| 項目 | 旅の手配 |
|---|---|
| ビジター | ○ 会員同伴なし。プロショップへ希望日と人数を相談 |
| 宿泊プラン | Stay and Playは宿泊数に応じたゴルフと朝夕食を含む案内あり |
| ティータイム | プラン利用でも空き次第。部屋の予約だけで確保したと考えない |
| 装備 | カート・キャディー・レンタルクラブは必要に応じて別途確認 |
| 渡航 | ナピア空港から地上移動。バッグを積める送迎を手配 |
Stay and Playの「ゴルフが含まれる」は、いつでも好きな時刻にスタートできる意味ではない。除外日や空きの条件があり、カートやキャディーまで同じ料金に含むとは限らない。見積もりでは、泊数と人数、ラウンド数、食事、付帯費用を並べて確認したい。日帰り料金と宿泊プランを比べるときも、食事を含めた旅全体で考える。
3泊4日。もう一度回る余地を持たせる
| 日程 | 過ごし方 |
|---|---|
| 1日目 | ナピア空港からロッジへ。部屋で休み、夕食を楽しむ |
| 2日目 | 練習施設で準備して18ホール。昼食はクラブハウス、夜はロッジへ |
| 3日目 | 希望と空きが合えば2ラウンド目。午後は休養や敷地内の体験を選ぶ |
| 4日目 | 朝食後に出発。国内線乗り継ぎの前に移動の余裕を取る |
到着日は空港から移動する日にして、いきなり18ホールを置かない。長距離便と国内線のあとには、荷物の受け取りや時差への慣れもある。朝食からティーへ向かう2日目を主役にすれば、練習場やパッティンググリーンで地面の速さを確かめる時間も取れる。ホテルはコンシェルジュ経由の送迎手配を案内している。
3日目の再ラウンドは、2日目の反省をすぐ試せる楽しみだ。前日は安全に刻んだ尾根で、今度はもう少し先を狙うかもしれない。天候や体調に合わせて休養へ切り替えられるよう、予定を詰めすぎずにおく。追加のプレーを希望する場合は、最初の予約で相談しておきたい。
菜園のあるロッジで、ホークス・ベイを食べる
ローズウッドの宿泊施設は、牧場の風景に溶け込むスイートやヴィラ。部屋選びでは海の眺めだけでなく、二人ならベッド構成、仲間なら部屋の分け方も確かめる。プレーのあとに部屋で一息つき、そのまま夕食へ向かえる滞在は、食事を旅の主役にもしたい人に合う。
ダイニングでは、敷地の菜園で育つ野菜や果物、ハーブと、地域の生産者から届く食材が料理につながる。メニューは季節に合わせて変わるため、特定の皿を目当てに固定するより、その日のおすすめを聞いて選びたい。ゴルフで見た牧場の広がりと、食卓に届く味が重なるところが、この場所に泊まる魅力だ。
昼はクラブハウスのテラスからフェアウェイと太平洋を眺める時間を取り、夜はダイニングで落ち着いて食べる。ワインの産地として知られるホークス・ベイだから、料理に合わせた地元の一本を相談するのも楽しい。ワイン付きの別プランと通常の朝夕食付き滞在を混同せず、飲み物の扱いは予約時に確認しておこう。
一枚の絶景を、数日間の旅にする
海へ伸びる尾根を一度見るだけでも、遠くへ来た実感はある。そこを回り、部屋へ戻り、土地の食材を食べ、翌日にもう一度違う風へ向かう。ケープ・キッドナッパーズでは、その繰り返しによって絶景が少しずつ自分の記憶になる。ゴルフと食事の両方に余白を残して出かけたい。