球が当たったから2罰打、ではない 「バックストッピング」で2人とも罰を受けた理由
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 2026年のHotelPlanner Tourで、Sam JonesとMatthis Besardが同じホールで各2罰打。
- JonesのチップはBesardの球に当たったが、R&A規則15.3a/1の核心は衝突ではない。
- 援助になり得る球を残す合意と、その球を残したままストロークしたことだった。
グリーンのすぐ近くからアプローチするとき、カップそばに同伴競技者の球が残っていたらどうするか。
2026年のHotelPlanner Tour、Le Vaudreuil Golf Challenge第2ラウンド11番で、その判断が2人に2罰打ずつを生んだ。
Golf Monthlyの報道によると、Matthis Besardの球はグリーン上、ホール近くに止まった。BesardはSam Jonesにマークするかを尋ねたが、Jonesはそのままにするよう答えた。その後、Jonesがチップを打つと、球はBesardの球に当たった。
一見すると「球同士がぶつかったから罰」に見える。だが、HotelPlanner Tourは両者を規則15.3a/1違反として、それぞれ2罰打とした。
罰の核心は、衝突ではなく「合意+ストローク」
R&Aの現行解釈15.3a/1は、ストロークプレーで2人以上が、誰かのプレーを助けるためにパッティンググリーン上の球を残すことに同意し、その球を残したままストロークが行われた場合、合意した各プレーヤーに2罰打を科すとしている。
つまり、罰が成立する条件に「実際に球へ当たること」は入っていない。今回のケースでは結果として球同士が当たったが、問題の中心はその前にあった。この種の行為は一般に「バックストッピング」と呼ばれる。
大事なのは、「近くに球が残っている」だけで自動的に罰になるわけでも、「そのままで」という言葉だけで常に罰になるわけでもないことだ。援助になり得る球を残す合意があり、その球を残した状態でストロークしたことがポイントになる。
「知らなかった」でも成立条件は変わらない
この規則にはもう一つ見落としやすい点がある。R&Aの解釈では、その合意が認められていないとプレーヤーが知っていたかどうかは、違反成立の条件ではない。
競技中の短いやり取りでも、球を助けとして残す合意と判断されれば、規則を知っていたかどうかは違反成立を左右しない。
カップ近くの球を「壁」にしない
規則15.3aは、グリーン上で止まっている球が誰かのプレーを助けるかもしれないと合理的に考える場合、自分の球ならマークして拾い、他のプレーヤーの球ならマークして拾うよう求めることを認めている。
実戦で覚えておきたいのは、「当たったら罰」ではなく「助けになる球を残す合意をしない」という順序だ。
カップ近くの球がアプローチの行き過ぎを止める“壁”になりそうなら、競技では曖昧なまま残さない。今回の2罰打は、球がぶつかった珍事よりも、その直前の合意がルール上の意味を持つことを示した例だ。
出典:Golf Monthly / The R&A / USGA
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