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芝を守るために線虫をまく 米2コースで害虫が複数年減った実験
GOLF DNA編集部🇺🇸
3行まとめ
- 米国の2ゴルフ場で在来の昆虫病原性線虫を1回導入し、2022年10月まで追跡。
- フェアウェイのゾウムシ幼虫は混合区で59%減った。
- ただし種類ごとに定着は異なり、市販品へ同じ効果を一般化できない。
「線虫」と聞くと芝を傷める生き物を想像するかもしれない。米ニュージャージー州のゴルフ場では逆に、害虫を抑えるため、在来の昆虫病原性線虫をコースに導入した。1回の投入後に2年以上追跡した研究だ。
2種類を単独・混合で試した
研究チームは2020年6月、2つのゴルフ場でフェアウェイとラフにまたがる区画へ、現地由来の線虫 Steinernema carpocapsae と Heterorhabditis bacteriophora を単独または混合で導入した。線虫と害虫の数を、投入前から2022年10月まで調べている。
線虫なら何でも同じ働きをするわけではない。S. carpocapsae は実験期間の大半で高い密度を保ったが、H. bacteriophora は約6か月後に減り、その後は低い水準で落ち着いた。
フェアウェイのゾウムシ幼虫は59%減
2種類を混ぜた区画では、フェアウェイの annual bluegrass weevil の幼虫が59%、成虫が74%少なかった。コガネムシ類の幼虫も、H. bacteriophora 単独で67%、混合で63%減った。ヨトウムシ類などにも減少が見られ、効果は害虫と場所によって異なった。
「一度まけば永久」ではない
著者は、現地から採った新鮮な在来系統を使う方法が、芝の害虫を複数年抑える手段になり得るとした。一方で、定期的な再投入が必要かもしれないとも述べている。市販の線虫製品をどのコースで使っても同じ数字が出る、という研究ではない。
芝の管理を薬剤や刈り方だけで考えず、土の中の生き物同士の関係から考える。この実験の面白さは、害虫の「敵」もまた小さな生き物だったことだ。
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