「遠い人から」なのに、先に打っていい? ルールがレディーゴルフを勧める理由
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- ゴルフの通常の打順は、ティーショット後ならホールから遠い球が先。
- それでもストロークプレーでは、規則6.4自身が安全なレディーゴルフを認め、勧めている。
- マッチプレーとの違い、2罰打になる例外、40秒推奨が「自動罰」ではない理由まで整理する。
「遠い人から打つ」。
ゴルフを始めると早い段階で覚えるルールだ。ところが実際のラウンドでは、遠い人がクラブを取りに戻っている間に、近い人が先に打つことがある。しかもストロークプレーでは、それを規則そのものが認め、むしろ勧めている。
一見すると矛盾しているようで、実はかなり合理的だ。
「遠い球から」は、ちゃんと正式な打順
現行のゴルフ規則6.4では、ティーイングエリアを出た後は、ホールから最も遠い球を先にプレーするのが通常の順番とされている。
ティーショットも自由順ではない。最初のホールは組み合わせ表などでオナーが決まり、2番ホール以降は前のホールのスコアで順番が決まる。
つまり「遠い人から」は単なるマナーではなく、規則に書かれた基本の順番だ。
では、なぜその規則が順番を飛ばすことまで認めているのか。
ストロークプレーでは、順番より流れを止めないことを優先できる
規則6.4は、ストロークプレーで順番を外して打っても原則として罰はないとしている。
さらに「安全かつ責任ある方法」であれば、レディーゴルフ、つまり準備できた人から先にプレーすることを認め、推奨している。
たとえば、遠い人がまだクラブを選んでいる。近い人はすでに準備ができていて、他のプレーヤーを危険にさらさない。そんな場面なら、近い人が先に打ってもいい。
短いパットを先に沈める、時間短縮のために同伴者同士で順番を入れ替える、といった例も規則上想定されている。
ただし、先に打つことで誰かを有利にするために順番を変えるのは別だ。
ストロークプレーで、競技上の有利を与える目的で順番を変えることに合意し、実際にその順番でプレーした場合、合意した選手には一般の罰、つまり2罰打が科される。
「早く回るため」はいい。「有利にするため」はダメ。その境界ははっきりしている。
マッチプレーでは、同じ一打の重みが変わる
面白いのはマッチプレーだ。
こちらも順番外に打っただけで罰打が付くわけではない。だが相手は、そのストロークを取り消して打ち直させることができる。
理由は、マッチプレーでは相手の結果を見てからクラブや狙いを変えられるため、打つ順番そのものが駆け引きになるからだ。
一方で、時間を節約するために両者が合意して順番を変えることは認められている。
同じ「順番外の一打」でも、ストロークプレーでは進行優先、マッチプレーでは駆け引きへの影響を重視する。ここに規則の考え方の違いが出ている。
「40秒」はショットクロックではない
プレー速度については、規則5.6もよく誤解される。
現在の規則は、自分の番になり、支障なく打てる状態になったら、40秒以内でストロークすることを推奨している。しかも「通常はそれより速く」としている。
ただし、41秒になった瞬間に全国一律で自動的に1罰打、という仕組みではない。
規則は各競技委員会にプレー速度方針を設けることを勧めており、具体的な時間制限や罰はその運用で定められる。
2019年の大規模な規則改正では、この考え方がより明確になった。USGAは、ストロークプレーのレディーゴルフを明示的に勧め、40秒という目安も示した。
ゴルフの順番は「守るため」だけにあるわけではない
規則だけを見ると、「遠い人から」が原則なのに「準備できた人からでもいい」は矛盾して見える。
でも実際には、原則があるからこそ、例外を安全に使える。
誰もが勝手に打てば危険だし、競技上の駆け引きも壊れる。だから通常の順番を定める。そのうえで、競技性を損なわず安全に時間を短縮できる場面では、順番に固執しなくていい。
レディーゴルフは「ルールを緩くする考え方」ではない。
むしろ、競技の公平さを守りながら、必要のない待ち時間だけを削るためのルールだ。
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3行まとめ
- クラブの一般用具規格では、パターを除き48インチ(約121.9cm)まで適合し得る。
- 一方、G-10を採用した競技では46インチ(約116.8cm)超をストロークに使えない。
- 同じクラブが「適合」と「その大会では使えない」を両立する、二層のルールを整理する。