コラム / 名コースを旅する
英国 / イングランド・イーストサセックス州キャンバー
ライ・オールドへ。 五つの ショートホールと、 港町の 炭火料理を 楽しむ 2泊3日
GOLF DNA 公開: 情報確認:
紹介なしの訪問枠を少人数で相談し、ライの伝統的なリンクスへ。クラブの昼食と、ジョージ・イン・ライの魚介の夕食まで味わう旅。

イングランド南岸、イーストサセックスのキャンバーにあるライ。広大な砂丘の迫力だけで押すリンクスとは違い、クラブハウスの東西に九つずつのホールが回る、親密な大きさのコースだ。短いホールで風を読み、昼食のテーブルで上着を整える。ここへ行くなら、18ホールの予約だけでなく、クラブで過ごす一日を楽しみにしたい。
五つのパー3が、距離以上の問いをくれる
オールドコースは、男性の主要ティーではパー68。長さだけを見て気軽なコースと考えると、横風の中で印象が変わるだろう。とくに五つのショートホールが特徴で、グリーンに届く番手を持つだけでは足りない。風が強ければ、どの高さで飛ばすか、外した球をどちらから戻すかまで、一打の前に考える楽しみがある。
一つの長いコースを往復する形ではなく、九ホールずつのループになっている点もよい。海辺の風の向きとホールの向きの関係を、歩くたびに感じやすい。ショートホールが続けて記憶に残っても、その間のパー4でどう球を置いたかを忘れないようにしたい。ピンを直接狙う球と、グリーンの広い側へ運ぶ球を使い分ける旅に向く。
ハリー・コルトはクラブの創設メンバーで初代キャプテンを務め、1895年に18ホールを設計した。その後も地形や道路に応じて手が入り、現在の姿に育っている。最初の設計がそのまますべて残ると考えるより、ゴルフを続けるために変わってきた歴史として見ると面白い。古い写真で知ったクラブハウスへ自分の足で戻ることも、この訪問の楽しみになる。
紹介なしの枠は限られる。承諾を受けてから旅にする
ライはプライベートクラブだが、メンバーの紹介がなくても訪問を相談できる。ただし枠はごく少なく、受け入れは事務局の判断による。各人の氏名、所属クラブ、ハンディキャップを添えて問い合わせ、オールドコースを希望すると伝えよう。ここでの○は一般の予約サイトで自由に取れるという意味ではなく、クラブが受け入れたビジターとして回れるという意味だ。
| 項目 | ライでの条件 |
|---|---|
| ビジター | ○。紹介なしの受け入れはごく限定的で、事務局の承諾が必要 |
| 人数と形式 | 全プレーは2ボール。3・4ボールは不可 |
| 各自の球で回る場合 | 一般に午前遅めか昼食後の案内。希望を申請時に伝える |
| 同行者と交互に打つ場合 | フォアサムを好むクラブ。とくに午前の基本的な形式 |
昼食も目的にして、午後の18ホールへ
今回は二人の小さな旅を想定し、各自の球で回れる昼食後の枠を相談する。先に伝統の昼食を楽しみ、着替えてコースへ出る並びだ。昼食は12時から14時の案内があるため、予約担当と食事・スタートの順番を合わせる。プレーの速さを重んじるクラブなので、食事の余韻とティーの集合時刻は分けて、先の組との間隔を保って歩きたい。
男性はダイニングルームでジャケットとネクタイが必要。ゴルフウェアだけで全日を過ごせるとは考えず、昼食用の服をバッグと別に持っていく。食後にコースの方へ目を向ける時間も、このクラブを訪れた記憶になる。服装や携帯端末の扱いは公式のビジター案内を一読し、当日に慌てない準備をしておこう。
宿はジョージ・イン・ライ。夜は炭火の魚介を
滞在はライ旧市街のハイストリートにあるジョージ・イン・ライへ。16世紀のコーチングインを改修した宿で、コースの砂丘と町の建物という二つの景色を楽しめる。歴史ある建物には階段や段差もあるので、重い荷物を持つ場合や足に不安がある場合は、客室までの経路を先に確認したい。友人同士ならベッドの希望も部屋単位で伝える。
夕食は館内のジョージ・グリルで、ライ湾の魚介や地元の肉、野菜を使う炭火料理を候補にする。固定の一皿を指定するより、その日の魚と火入れのおすすめを尋ねたい。通常の夕食は17時から21時、金・土曜は21時30分までの案内。午後のプレーが遅くなる可能性も見て、夕食予約には着替えと移動の余裕を取る。
食後にもう少し話したければ、ドラゴンバーでサセックスのエールや英国産ワインを一杯。ロンドンへ日帰りする予定では落ち着かない時間を、町に泊まることでつくる。昼をクラブでしっかり食べる日は、夜の量を控えめにしてもよい。ゴルフと食事のどちらも主役にしながら、無理なく楽しめる並びだ。
2泊3日。コースの承諾に合わせて日を決める
| 日 | 現地プラン |
|---|---|
| 1日目 | ライへ移動しジョージに宿泊。旧市街を軽く歩き、早めに休む |
| 2日目 | クラブで昼食後、承諾された枠でオールド18ホール。夜はジョージ・グリル |
| 3日目 | 朝食後、時間があれば街を散策して出発 |
曜日を先に固定するのではなく、ライから受け入れの返答を得て、この三日間を置く。希望枠がなければ無理に別コースをライとして紹介せず、日程を変えて考えたい。日本との往復や英国到着後の移動日は別に用意する。小さな組でリンクスを歩き、クラブの昼食と港町の夕食をつなぐ。この場所の一日のリズムに旅を合わせるのが、ライらしい過ごし方だ。