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2台の測定器の数値が一致していても、両方が同じ方向にずれている可能性はある?

測定科学・妥当性

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まず答え

あります。2台の測定器が互いによく一致していても、それだけでは基準値に対して正しいとは言えません。両方に同じ系統的なずれがあれば、互いには一致しながら真値や基準値から同じ方向へ外れることがあります。

詳しい解説

測定器どうしの「一致」と、基準値に対する「正確さ」は別です。2台が毎回ほぼ同じ数値を出していても、その2台が共通の校正条件、同じ推定式、似た環境影響などを受けていれば、同じ方向の系統的なずれを持つ可能性があります。

AとBの一致だけでは、基準値に対する正確さは分かりません。図は架空の無単位の値で、基準値自体の不確かさや反復測定のばらつきを省略しています。実際は校正・基準器・反復性も確認します。

NISTは、測定の正確さを基準値との一致で考え、バイアスを測定平均と基準値との差として説明しています。つまり、2台どうしの差が小さいだけでは、基準値との差が小さいことまでは証明できません。

測定方法どうしの一致を評価する代表的な方法としてBlandとAltmanは、相関係数だけでは方法間の一致を判断できないと指摘し、2つの測定値の差を直接調べる方法を示しました。ただし、その分析で2台が互いに近いと分かっても、外部の基準がなければ両方に共通するバイアスは見逃すことがあります。

実用上は、①2台どうしの差、②再現性、③既知の基準器・基準値との比較、④校正履歴を分けて確認します。弾道計測器などでも「2台で同じ数値だった」だけで絶対値の正しさを確定せず、基準となる測定系との比較があるかを確認するのが安全です。