コースの 安全ネットは、 高さだけで 安全性が 決まる?
防球ネット・安全設備
まず答え
いいえ。高さは重要ですが、それだけでは決まりません。ボールが飛んでくる位置と軌道、ネットまでの距離、地形、周辺施設、網目と強度、支柱・ワイヤーが風荷重に耐えられるかまで含めて設計します。
詳しい解説
ゴルフ場や練習場の防球ネットは、『何メートルあれば安全』と高さだけで評価できません。ネットが実際の球筋をどこで遮るかと、構造物として安全に維持できるかの両方を見る必要があります。
Ausnetsが施工したHamersley Golf Courseのドライビングレンジでは、ネット高さを一律にせず、ゴルフボールの弾道調査に基づいて場所ごとに高さを変えています。最も高い部分は36mですが、同時にサイクロン条件へ耐える構造設計を行い、耐久性と破断強度を考慮してネット材料を選定しています。つまり、高さと構造強度を別々に考えるのではなく、セットで設計しています。
ゴルフ用ネットの設計会社Hi-Netsも、ネットの支持方法は敷地の地形、寸法、隣接物、景観条件によって変わり、高さだけでなくスパンも施工方式を左右すると説明しています。Gabbaは、必要な防球範囲を考える際にはクラブ、打球速度、打出し条件、風などで変化するボール軌道を考慮する必要があるとしています。
したがって、同じ高さのネットでも、ティーから近すぎる・遠すぎる、横方向のカバーが足りない、地形で球が高く抜けやすい、網や支柱が劣化している、といった条件で安全性は変わります。ネット自体が球を止められても、強風で支柱やワイヤーに過大な荷重がかかる設計なら別の危険が生じます。
実務では、実際の打球分布や弾道、周囲の道路・住宅・歩行者動線、敷地形状を調べたうえで、高さ・長さ・位置・網の仕様・支持構造を決めます。固定の高さだけを安全基準として流用せず、現地条件に合わせた設計と定期点検が必要です。