ゴルフ百科事典

ゴルフクラブの飲食部門が赤字でも、会員満足のために残すべきかはどう判断する?

飲食・会員サービス

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まず答え

飲食部門だけの黒字・赤字では決めません。会員がどれだけ利用し、クラブ全体の満足・滞在価値・会員維持に寄与しているかと、赤字額を会費で支える合理性を合わせて判断します。

詳しい解説

会員制クラブの飲食部門は、一般のレストランと同じように「単体で利益を出すこと」だけが目的とは限りません。ラウンド前後の食事、会員同士の交流、家族利用、行事などを支えるクラブのアメニティとして機能するからです。

Club Management Association of America(CMAA)の2026年Board Briefでは、調査対象クラブの91%が飲食部門を会費で補助しており、飲食を利益部門ではなく会員体験を支えるアメニティとして見る考え方が示されています。飲食部門が赤字であること自体は、直ちに経営失敗を意味しません。

ただし、「会員満足のため」という理由だけで無制限に赤字を許容するのも適切ではありません。見るべきなのは、①利用者数と利用頻度、②会員満足度、③価格とサービス水準、④赤字額が会費収入に占める割合、⑤予約待ちや営業時間などの利便性、⑥他の施設・サービスと比べた優先度です。

例えば、赤字でも多くの会員が頻繁に利用し、クラブで過ごす価値の中心になっているなら、会費で一定額を補助する意味があります。逆に、利用率が低く、満足度も低いのに大きな赤字が続くなら、営業時間、メニュー、価格、人員配置、外部委託などを見直す余地があります。

CMAAは、飲食の財務結果が単純な運営効率だけでなく、価格設定やサービス品質などクラブ側の戦略選択にも左右されるとしています。つまり「赤字をゼロにする」ことを最優先すると、価格上昇やサービス低下で会員価値を削る場合があります。

判断の軸は、飲食部門単体の損益ではなく、「この赤字額で、どれだけの会員価値を買っているか」です。会費補助額と利用・満足の指標を毎年並べ、価値が薄い部分は改善し、会員体験への寄与が大きい部分は必要な補助を認める、という見方が合理的です。