ゴルフ百科事典

ゴルフ場の池は、どんな状態になったら浚渫が必要になる?

池・水景・浚渫

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まず答え

泥やシルトが堆積して池が浅くなり、貯水容量が減る、取水や雨水貯留の機能が落ちる、浅水化で水温上昇や水草・藻類が増えやすくなる、といった機能低下が出たときが検討の目安です。見た目だけで決めず、水深と堆積量、必要な貯水容量を確認します。

詳しい解説

ゴルフ場の池の浚渫は、「何年ごと」と一律に行う作業ではありません。池底にたまったシルトや有機物が、池本来の深さや機能をどこまで失わせているかで判断します。

USGA Green Sectionは、池の水深を保つために堆積したシルトを定期的に浚渫することが、不要な水草の増加を抑え、灌漑用水や雨水の貯留容量を維持するうえで役立つと説明しています。つまり、池が浅くなって容量が落ちてきたこと自体が重要な判断材料です。

浚渫は年数だけで決めず、水深・堆積厚と必要な貯留機能を確認して検討します。図は同じ水位で堆積量だけを変えた例で、浚渫の閾値や実測容量、取水口の設置高さを指定していません。

USGAが紹介したSpring Brook Country Clubの事例では、灌漑池に堆積物がたまり、乾燥年にコースへ十分な水を供給できる貯水容量が不足していました。水位低下に伴って水温が上がり、水草も急増しました。そこで池底の堆積物を除去し、容量と水環境の回復を図っています。

実務では、①過去より水深が浅くなった、②必要な灌漑水を確保できない、③豪雨時の貯留余裕が減った、④取水口やポンプ周辺へ堆積物が近づいた、⑤浅水化とともに水草・藻類の問題が増えた、といった兆候を確認します。そのうえで水深測量や堆積厚の調査を行い、必要な容量との差を見ます。

藻が出たから即浚渫、という判断ではありません。栄養塩、流入水、曝気、日照など別の原因もあるためです。浚渫は費用も環境影響も大きいので、池の機能低下と堆積量を確認し、必要なら許認可や土砂処分方法も含めて計画します。