ゴルフ百科事典

ゴルフ場でGNSSの位置情報が、樹木の近くや谷でずれやすいのはなぜ?

GNSS・測位誤差

あとで読む保存した記事へ →

まず答え

衛星からの電波が樹木や周囲の地形で遮られたり反射したりし、見える衛星の数や配置が悪くなることがあるからです。特に空が狭く見える場所では測位条件が悪化しやすいですが、谷なら必ずずれるわけではありません。

詳しい解説

GNSSは、複数の衛星から届く電波を使って受信機の位置を計算します。精度は衛星そのものだけでなく、受信機から空がどれだけ見えるか、衛星がどの方向に配置されているか、電波が途中で遮られたり反射したりしていないかでも変わります。

米国政府のGPS.govは、位置精度を悪化させる代表的な要因として、衛星の配置、信号の遮蔽、反射した信号であるマルチパス、受信機の条件などを挙げています。樹木や建物は衛星信号を弱めたり遮ったりするため、開けたフェアウェイより林の近くで精度が落ちる場合があります。

GPSの測位には衛星配置や受信機に加え、建物・樹木による遮蔽や反射が影響します。図は反射経路が長くなる一例で、衛星高度や建物寸法、誤差の大きさは実際の比率ではありません。コース地図の誤りとは切り分けて確認します。

谷も同じ考え方です。谷の斜面が空の一部を隠すと、低い角度にいる衛星の信号を受けにくくなり、利用できる衛星の数や方向のバランスが悪くなることがあります。位置計算では、衛星が空の広い範囲に分散して見えている方が有利なので、空が狭い場所では条件が悪化しやすくなります。

さらに、樹木や斜面、構造物の近くでは、衛星から直接来た電波だけでなく、周囲で反射した電波を受けることがあります。反射した電波は到達距離が長くなるため、測位誤差の原因になります。

ただし、林の近くや谷なら必ず大きくずれるわけではありません。受信機の性能、利用する衛星測位システム、補正方式、衛星配置、葉の茂り方、谷の向きなどで結果は変わります。

コース測量や位置記録では、同じ地点を複数回測る、空が開けた場所で基準を取る、必要精度に応じて補正測位を使うなどして、単発のGNSS値をそのまま正確な位置とみなさないことが重要です。