ゴルフ百科事典

ゴルフボールの弾道は、なぜきれいな放物線にならないの?

弾道物理・軌道形状/空力

あとで読む保存した記事へ →

まず答え

ゴルフボールの弾道は、理想的な放物線にはなりません。重力だけでなく、空気抵抗とスピンによる揚力が飛行中ずっと働き、その強さも速度や回転数とともに変わるからです。

詳しい解説

ゴルフボールの弾道は、きれいな放物線にはなりません。空気のない場所で、重力だけが一定に働く投射運動なら、軌道は放物線で近似できます。しかし実際のゴルフボールには、進行方向と逆向きの抗力と、バックスピンなどによって生じる揚力が加わります。さらにボールは飛行中に減速し、スピン量も変化するため、抗力と揚力の大きさも一定ではありません。ディンプルも空気の流れを変え、抗力と揚力に影響します。その結果、上昇側と下降側は鏡写しにならず、最高到達点や落下角も単純な放物線だけでは説明できません。弾道は、打ち出し条件に重力と空力が重なって決まる、と考えるのが適切です。

無風で球が水平に進み、スピン軸が傾かないバックスピンを持つ瞬間の模式図。抗力は空気に対する進行方向と逆、揚力はそれに垂直、重力は下向きです。矢印の長さは力の比率を示しません。