LIVゴルフはなぜ10位までしか点が付かない?
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 2023年に世界ランキング参加を却下されたLIVゴルフは、2026年に条件付きでポイント対象となった。
- ただし配点は上位10位タイまで。
- 72ホール化や参入経路の拡大で何が変わり、平均57人、ノーカット、限定的な加入経路など何が残ったのかを追う。
2023年10月、LIVゴルフは世界ランキングへの参加を却下された。それから約2年4か月後の2026年2月、結論は変わった。
世界ゴルフランキング(OWGR)はLIVの大会をポイント対象にすると発表した。ただし、通常のツアーと同じ扱いではない。個人戦の上位10位タイまでしかポイントを受け取れず、11位以下はゼロ。配られなかった分が上位へ上乗せされることもない。
なぜ「認める」に変わったのに、10位までなのか。
答えは、LIV側が2023年当時から制度を変えた一方、世界ランキング側が重視する条件との差がまだ残っているからだ。しかも、よく語られる「54ホールから72ホールになったから認められた」という単純な話でもない。
2023年に問題になったのは、54ホールだけではなかった
2023年10月9日、世界ランキングはLIVの適格ツアー申請を却下した。翌日の公式書簡では、数式で補正するだけでは解決できない問題として、主に二つを挙げている。
一つは、選手の入れ替えと参入・降格の経路。もう一つは、チーム競技が個人競技へ与える影響だ。
特に選手の入れ替えでは、成績だけで翌年の残留や新規参入が決まる構造になっていない点が問題視された。書簡では、2024年に成績にかかわらず14人が再び招待される可能性があり、新たに実力で入れる選手が最少4人になり得る仕組みが示されていた。
つまり当時の論点は、「3日間だから」だけではない。誰が入れて、誰が落ち、どこまで競技成績でフィールドが入れ替わるのかというツアー構造そのものだった。
2025年に再申請、2026年は57人と72ホールへ
LIVは2025年6月30日に再申請した。申請書そのものは公開されていないため、提出した変更点の全容は分からない。ただ、公開された制度を見ると、初回申請時からいくつか大きく変わっている。
2026年の個人戦は54ホール・3日間から72ホール・4日間へ拡大した。ショットガンスタートとノーカットは残った。
フィールドは平均57人。成績による入れ替えも広がり、年間順位の上位34人を残留帯、35〜46位を中間帯、47〜57位を降格帯とする仕組みが示された。さらに、インターナショナルシリーズから2枠、LIVゴルフ・プロモーションズから3枠という、成績を通じた計5枠の参入経路も用意された。
2023年当時より「外から入る道」と「成績で落ちる範囲」が明確になったことは確認できる。
ただし、これで世界ランキングの基準と完全にそろったわけではなかった。
2026年の承認は「完全承認」ではなく条件付きだった
2026年2月3日、世界ランキングはLIVへのポイント付与を決めた。
扱いは小規模フィールド大会。通常の計算をしたうえで、LIVには別の配分上限を設け、ポイントを受け取れるのは上位10位タイまでとした。
ここが重要だ。小規模大会なら自動的に「10位まで」になるわけではない。上位10位タイという線引きは、LIVに対する今回の決定に付けられた条件だ。
世界ランキングは、なお残る違いとして複数の点を挙げた。
2026年の平均フィールドは57人で、適格ツアーに求める最低75人を下回る。全大会がノーカット。加入経路は以前より増えたものの依然として限定的で、選手の採用や選択にも通常ツアーと異なる仕組みが残る。
つまり、LIV側の変更は「2023年のまま」ではない。しかし、世界ランキング側から見れば、選手層の開放性や入れ替えの仕組みまで通常ツアーと同等になったわけでもない。その差を残したままポイント対象にするための折衷案が、上位10位タイまでという条件付き配点だった。
72ホール化は大きな変更だが、単独の決め手とは言えない
2026年から72ホールになったことは、LIVの競技形式として明確な変更点だ。ただ、それを「承認の決め手」と断定する根拠はない。
世界ランキングは2025年12月30日、LIVの審査とは別に、あらかじめ54ホールで予定された大会にも通常の75%のポイントを与える一般規則を発表している。
つまり世界ランキングの制度自体が、54ホールという形式を一律で排除しているわけではない。
LIVの72ホール化と条件付き承認は同じ時期に起きた。だが、公式資料は「72ホールになったから承認した」と因果を一本に結んでいない。2023年から続く参入、降格、選手選択、フィールド規模などを合わせて見る必要がある。
「10位まで」は実際に動いている
制度は発表だけで止まっていない。
2026年8月のLIVゴルフ・ニューヨークでは、ホアキン・ニーマンの優勝に世界ランキング22.0446点が付与され、さらに複数勝利ボーナス4点が加わったことを世界ランキング公式記事で確認できる。
2026年9月11日時点でも、LIVの現行形式は57人、72ホール、4日間、ショットガン、ノーカット。2月に決まった条件付きポイント制度は実運用に入っている。
では、この「10位まで」は固定なのか。
世界ランキングはそうしていない。2027年のLIV側の制度変更を再評価し、その結果によってポイントが増える可能性も、減る可能性も、制度から外れる可能性もあると明記している。
2023年は却下。2025年に再申請。2026年は72ホール化や参入・入れ替え制度の拡大を伴ってポイント対象になった。それでも、57人というフィールド、ノーカット、限定的な加入経路、選手選択の仕組みなどは世界ランキングの基準との差として残った。
だから2026年の結論は「LIVが普通の適格ツアーになった」ではない。
世界ランキングへ入れる。しかし、配点は上位10位タイまで。その条件そのものが、2023年から変わった部分と、まだ変わっていない部分の両方を表している。
出典:owgr.com(2・3・4・5) / LIV Golf(2・3)
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