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ミニドライバーはなぜ戻ったのか

GOLF DNA編集部🌐

ドライバーヘッドのイメージ
3行まとめ
  • 2014年の260cc級から細く続いたミニドライバーは、2023年以降、ドライバーと3Wの間を埋める「もう1本のティーショット用クラブ」として再び存在感を増した。
  • 2026年には複数メーカーが現行モデルを展開している。
  • 2014年のSLDR S Mini Driverは260cc。

460ccのドライバーほど大きくない。3Wよりは大きく、シャフトも少し長い。いまプロのバッグで再び目立っている「ミニドライバー」は、まさにその中間にいるクラブだ。

新しい発明ではない。2014年にはテーラーメイドのSLDR S Mini Driverが260cc、43.5インチで発売されていた。その後も2019年のOriginal One、2021年の300 Miniと製品は断続的に続いている。

だから「昔消えたクラブが突然復活した」と見ると少し違う。実際に起きたのは、長くニッチだったカテゴリーが、2023年以降に「もう1本のティーショット用クラブ」として再び注目を集めたことだ。

2014年から役割は「中間」だった

2014年のSLDR S Mini Driverは260cc。ロフトは12度、14度、16度、長さは43.5インチだった。

メーカーの位置づけは、3Wより大きく、通常のドライバーより小さいティーショット向けの中間サイズ。現在のミニドライバーと基本的な発想はすでにここにある。

その後、2019年には275ccのOriginal One Mini Driver、2021年には307ccの300 Mini Driverが登場した。カテゴリーは大市場にはならなかったものの、完全に途切れたわけではない。

2019年当時、テーラーメイド側もミニドライバーは万人向けではなく、市場の小さいカテゴリーだと説明していた。存在はしていたが、主役ではなかった。

2023年、3W代替として再び注目された

再評価の分かりやすい例がトミー・フリートウッドだ。

2023年、フリートウッドは13.5度のBRNR Mini Driverを3Wの代わりにバッグへ入れた。本人は米男子ツアーの取材で、通常のドライバーより球速は数マイル遅い一方、狙った方向へ直線的なティーショットを打ちやすいという使い分けを説明している。

ここが現在のミニドライバーを理解するポイントになる。

通常ドライバーと3Wの間に、狙ったティーショットを打つための選択肢を置く発想は2014年にもあった。2023年のフリートウッドは、その考え方を3W代替として実戦で明確に使い分けた。

飛距離だけを最大化するのではなく、場面ごとの選択肢を増やす。2023年以降にツアーで再び目立ったのは、この中間クラブを実戦で明確に使い分ける例が増えたからだ。

2024年には複数選手へ広がった

2024年4月、米男子ツアーは過去1年でミニドライバーの使用が増えたと報告している。

BRNR Miniを使った選手として挙げられたのは、フリートウッドのほか、アダム・スコット、ジェイク・ナップら。ナップは2024年メキシコ・オープン優勝時にもバッグへ入れていた。

もちろん、優勝をミニドライバーの効果と結びつけることはできない。ここで確認できるのは、特殊な1人用のクラブではなく、複数のツアー選手が実戦で選ぶカテゴリーになったことだ。

2025年、複数メーカー展開が目立つようになった

次に目立ったのは、メーカー側の広がりだ。

2025年、タイトリストはGT280を発売した。280cc、13度、43.5インチ。通常ドライバーとフェアウェイウッドの間を狙った製品として公式に位置づけている。

同年の米男子ツアーの装備記事では、テーラーメイドのBRNRに加え、キャロウェイのElyte Mini、タイトリストGT280、コブラの試作2Wなど、複数メーカーがこの領域へ入ったことが報告された。

一部メーカーのニッチ製品だけなら、大きなカテゴリーには見えにくい。しかし複数社が別々に「ドライバーと3Wの中間」を作るようになったことで、ミニドライバーは独立した選択肢として輪郭を持ち始めた。

2026年は各社でサイズも少し違う

2026年9月時点では、少なくとも4社で現行モデルを確認できる。

テーラーメイドのR7 Quad Mini Driverは305cc、43.75インチ、11.5度と13.5度。タイトリストのGTS300は305cc、43.5インチ、13度。キャロウェイのQuantum Miniは340cc、44インチ、11.5度と13.5度。コブラのKING TEC Mini Driverは303cc、43.5インチ、13.5度だ。

共通するのは、460cc級の通常ドライバーより小さく、3Wよりドライバー寄りの設計であること。一方、ヘッド容量は303ccから340ccまで差があり、芝からの使用まで想定するモデルもある。

つまり「ミニドライバー」という名前でも、各社が全く同じクラブを作っているわけではない。中間という同じ空間を、それぞれ少し違う位置で埋めている。

一般ゴルファーにも必要かは別問題

ツアーで使用例が増え、2026年には複数メーカーの製品が並んでいる。それでも、一般ゴルファーなら誰でも通常ドライバーや3Wより良くなるとは言えない。

今回の資料には、一般ゴルファーを代表する独立比較試験や、平均的に方向性・飛距離が改善すると示すデータはない。

ミニドライバーが戻ってきた事実と、誰にでも有利かどうかは分けて考える必要がある。

2014年から存在した中間クラブは、完全に消えず、小さな市場で形を変えながら残った。そして2023年以降、プロが「もう一つのティーショットを作る1本」として使う例が増えたことで、再び存在感を強めた。

戻ったのは形そのものではなく、ミニドライバーという選択肢の存在感だった。

出典:TaylorMade 技術情報23PGA TOUR2345Titleist23taylormadegolf.jp2Callaway 技術・研究情報Cobra Golf 技術情報

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