世界戦は12年後に米国を飛び出した
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 打数と走破時間を足すスピードゴルフ世界選手権は、2012年の米国開催から2024年の日本、2026年予定のニュージーランドへ舞台を広げた。
- 共通ルール、国際組織、参加国の広がりを追うと、開催地だけではない国際化の輪郭が見えてくる。
- 2012年、米オレゴン州のバンドン・デューンズで第1回世界選手権が開かれた。
ゴルフの世界選手権なのに、勝つには走らなければならない。
スピードゴルフの点数は驚くほど単純だ。18ホールの打数と、ラウンドにかかった時間を分で足す。80打で60分ならスコアは140。通常のゴルフのように打数だけを競うのではなく、「少なく打つ」と「速く回る」を同じ一つの数字にする。
この単純な共通ルールを使う世界選手権は、最初から世界を転戦していたわけではない。
最初の世界選手権は米国で60人
2012年、米オレゴン州のバンドン・デューンズで第1回世界選手権が開かれた。開催コースの記録では出場者は60人。プロ15人、アマ45人だった。
その後、確認できる2012〜2016年の世界選手権は米国開催が続いた。2018年の大会には米国、豪州、ニュージーランド、英国、フランス、カナダ、フィンランド、日本の8か国から選手が集まったが、開催地はまだ米国だった。2022年大会もフロリダ州で行われている。
競技の国際化を支える組織が形になったのは2018年だ。米国、豪州、英国、ニュージーランド、日本の5団体で国際スピードゴルフ連合(ISGA)が設立された。フィンランドが2019年に加わり、2024年にはフランス、スウェーデン、ベルギー、アイルランドが加入。加盟国は10に広がった。
大会を海外へ持ち出す土台は、開催地より先に組織側ででき始めていた。
日本開催は一度消え、4年後に実現した
米国外での世界選手権は、当初2020年に日本で予定されていた。だが感染症による制限と渡航の不確実性で実現しなかった。
転換点になったのが2024年だ。日本で世界選手権が開催され、ISGAはこれを初の米国外開催と位置づけた。
参加規模には資料によって集計差がある。日本側の個人戦結果は80人・13か国、ISGAの大会全体発表は83人・14か国としている。対象範囲が同じとは確認できないため、一つの数字にはまとめられない。それでも、2012年の米国60人、2018年の8か国という確認できる節目と比べれば、参加構成が国境を越えて広がっていることは読み取れる。
その日本大会では太田仁が日本人初の世界王者になった。主催者発表では2日目を73打、43分04秒で回り、その日のスピードゴルフスコアは116.04だった。
ただ、太田の優勝が日本の競技人口を増やしたと示す連続データはない。王者誕生と普及は別の話として見る必要がある。
次はニュージーランド、最大120枠
2026年9月16日時点で、次のワールズウィークは11月3〜6日にニュージーランドのウィットフォード・パーク・ゴルフクラブで開催予定だ。ニュージーランドゴルフ協会の案内では、個人の世界選手権は4〜5日、ISGAチームワールドカップは6日に行われ、出場枠は最大120人。10加盟国への割り当てに加えて、加盟国以外などを対象とする12人分の枠も設けられている。
ここで120人を「参加した人数」と読むのは早い。大会はまだ開かれておらず、これは上限と割り当てだ。
それでも、2012年に米国で始まった大会が、2024年に日本へ渡り、次はニュージーランドへ向かう流れは明確になった。しかも変わったのは会場だけではない。国際組織は5団体から10加盟国へ広がり、開催国のゴルフ団体が大会運営と国別枠を案内するところまで仕組みが整っている。
スピードゴルフが世界へ広がった理由を一つに決める資料はない。だが、どの国でも同じ「打数+時間」で競えるルールと、それを運ぶ国際組織が先にでき、その後に世界選手権の開催地が米国外へ動いた。この順番を見ると、2024年の日本大会は単なる海外遠征ではなく、競技の運営基盤が国際化したことを目に見える形にした節目だったと言える。
そして2026年のニュージーランド大会は、その流れが一度きりだったのか、次の開催地へ続くものなのかを確かめる大会になる。
出典:speedgolfjapan.com(2) / en.speedgolfjapan.com(2) / Golf New Zealand / playspeedgolf.com(2・3) / britishspeedgolf.co.uk(2) / bandondunesgolf.com / nysga.org
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