打ったら船でグリーンへ。毎朝動く2200トンの浮島
GOLF DNA編集部🇺🇸
3行まとめ
- 米国のあるパー3では、ピンだけでなく湖に浮かぶグリーンそのものが毎日動く。
- 14番の距離はティーと島の位置で変わり、打った後は電動船で渡ってパットする。
- 犬の散歩中に見た丸太のいかだから生まれた、1991年開設の名物ホールだ。
ティーショットを打つ。うまく島に乗った。ではパターを持って歩いて――とはいかない。グリーンまで船に乗る。米アイダホ州コー・ダリーン・リゾートの14番は、湖の上に浮かぶパー3だ。
しかも、この島は毎朝動く。ピン位置を変えるだけではない。狙うグリーンごと、ティーから近づいたり遠ざかったりする。
きょうは何ヤード? 答えは島の位置しだい
リゾートの案内によると、浮島の重さは2200トン。水中のケーブルをコンピューターで制御し、毎日位置を変えている。ティーの違いも含めたホールの距離は90〜220ヤード。一般的な男子用ティーからでも、おおむね140〜170ヤードと幅がある。
つまり、きのうは短いアイアンで狙えた景色が、きょうは別のクラブを考える景色になる。同じ14番なのに、目標そのものが動くのだ。
グリーンの面積はギネス世界記録の記載で1394平方メートル。小さな的ではない。それでも外側は湖。リゾートのプレー案内では、島を狙えるのは最大2打まで。それでも届かなければ、グリーン上にドロップして先へ進む。渡し船の名は「Putter」。電動船で島へ向かい、そこでようやくパットだ。
発想の種はゴルフ場ではなく、丸太のいかだ
こんなホールを、誰が思いつくのか。リゾートが伝える始まりは、湖畔での犬の散歩だ。タグボートに引かれて進む丸太のいかだを見て、グリーンも浮かせられないかと考えたという。
1991年、この14番に最初の球が打たれた。池をグリーンの周りに造ったのではない。湖の中に、動かせるグリーンを置いた。発想を反転させると、ホールの姿まで変わる。
湖底にも、プレーの記録が残る
島を外した球は、もちろん消えて終わりではない。公式ページによると、ダイバーが毎シーズン数千球を回収する。2017年のリゾート記事には、当時はシーズン終了時に2万5000球超を回収したとの記述もある。ただし、この数字を現在も毎年続く実績とは扱えない。
名物は『浮いている』ことだけではない。普通のコースなら、その日のティーとピンの位置を見て距離を読む。この14番では、その間にある湖とグリーンの位置まで動く。次に行った人が同じ景色、同じ番手で打てるとは限らない。船に乗ってパットしに行くまで含めて、丸ごと動くゴルフの体験なのだ。
出典:cdaresort.com(2・3) / guinnessworldrecords.com
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