ゴルフ百科事典

ボール位置を変えると、入射角も変わる?

アドレス・ボール位置

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まず答え

変わることがあります。プロを対象にボール位置を前後・左右へ少しずつ動かした実験では、インパクト時の入射角が有意に変化しました。ボール位置は入射角を作る条件の一つですが、位置だけで入射角が決まるわけではありません。

詳しい解説

ボール位置を変えると、クラブがスイング軌道のどの地点でボールへ当たるかが変わるため、入射角も変化し得ます。ただし、人はボールへ合わせて姿勢やクラブの動かし方も調整するため、単純な幾何学だけでを決めることはできません。

アタックアングルは、ボールの最大圧縮時点でクラブヘッドの幾何学的中心が上下どちらへ動くかを水平線に対して表す値です。矢印は方向だけを示し、クラブ形状、飛球方向、最適値を表しません。

Kimらの2018年研究では、男性プロ11人の基準ボール位置から左右方向と前後方向へ、ボール半径・直径程度の小さな移動を加えてショットを比較しました。左右方向のボール位置変更では、インパクト時のクラブフェース向き、クラブ軌道、入射角が有意に変化しました。前後方向、つまり身体へ近づける・遠ざける変更でも、クラブヘッド速度と入射角に有意な変化が確認されました。

この研究では、ボール位置を変えるとアドレス時の肩の向き、身体各部の屈曲角度、足圧中心なども変わっています。したがって「ボールを左へ置いたから軌道上の一点がずれただけ」ではなく、セットアップ全体の変化を含めて入射角が変わったと考える必要があります。

実用上は、入射角を変えたいときにボール位置だけを操作して終わりにせず、①ボールの左右位置、②身体からの距離、③、④クラブ軌道、⑤ローポイント、⑥実測した入射角をセットで確認します。同じ位置変更でも、本人が無意識に姿勢やスイングを補正すれば結果は変わります。

また、この実験は男性プロ11人の管理された条件です。ボールを何cm動かせば入射角が何度変わる、という固定換算には使えません。ボール位置は入射角へ影響する一因として扱い、本人の計測結果で反応を確認するのが安全です。