夜間照明の 向きや 明るさで、 ボールの 見え方や 練習場の 安全性は 変わる?
夜間照明・安全
まず答え
変わります。夜間の練習場は、単に明るくするだけでなく、打席から飛球空間・落下地点まで必要な方向へ光を配ることが重要です。照明の向きが悪いと球を追いにくくなり、強いまぶしさや周辺への漏れ光も起こり得るため、明るさと配光を一緒に設計します。
詳しい解説
夜間のゴルフ練習場では、「何ルクスあるか」だけでボールの見やすさは決まりません。ボールは地面だけでなく空中を高速で移動するため、打席、飛球空間、落下地点へどの角度から光を当てるかが重要です。
東芝ライテックはゴルフ練習場の照明計画で、近距離から中距離を中角配光、遠距離を狭角配光で照らし、十分な空間照度を確保することで、打球の弾道と落下点を確認しやすくすると説明しています。つまり、地面を均一に明るくするだけではなく、プレーヤーから見たボールの進行方向に必要な光を届ける設計が必要です。
照明の向きは、まぶしさや漏れ光にも関わります。強い光がプレーヤーの視線へ直接入れば、周囲や飛球を見にくくなることがあります。また、必要な範囲を外れた光は近隣への光害になります。東芝も、狙った場所へ効率よく照射し、近隣への漏れ光を抑えることを設計上の要点に挙げています。
実例としてMuscoがTrump National Doralの練習場照明を設計した際は、さまざまなクラブの打球軌道と高さを分析し、個々の照明を精密に向けて照射範囲を確保しました。近隣に空港があるため、飛行機の操縦者へまぶしさが出ないことも確認しています。これは、照明の安全性が単なる総光量ではなく、配光方向と周辺への影響まで含めて決まる例です。
したがって、夜間練習場では「もっと明るくすれば安全で見やすい」とは限りません。打席、ボールが通る空間、落下地点を必要十分に照らしながら、プレーヤーの視線へ強い光を入れず、周辺への漏れ光を抑えることが基本です。必要な照度や設備条件は施設の大きさ、打席位置、距離、周辺環境で変わるため、全国共通の単一数値だけで良否を判断しません。