ゴルフ百科事典

ジュニア競技で距離を短くすると、上達を妨げることはある?

ジュニアゴルフ・育成

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まず答え

距離を短くしただけで上達を妨げるとは言えません。PGAの育成モデルは、年齢や発達段階に合う短いコースや短縮ホールを初期段階で推奨し、成長に合わせて競技距離を伸ばします。重要なのは、短い距離に固定することではなく、技能と発達に合わせて段階的に負荷を上げることです。

詳しい解説

ジュニアのコース距離は、大人と同じ長さを早く経験させるほど上達する、と単純には考えません。PGA of AmericaのAmerican Development Model(ADM)は、子どもの発達段階に合わせて競技や練習環境を変える考え方を採用しています。

6〜9歳前後を想定するFUNdamentals段階では、パー3コースがコース経験に適しており、通常のコースでも子どもに合う長さへ短縮できると明記されています。2026年のPGA Jr. Leagueでも、9歳以下の部門は短縮ホールを使い、楽しさと基礎習得を重視しています。つまり公式の育成設計そのものが、短い距離を「上達を妨げる環境」とは扱っていません。

一方、上達に伴って距離を伸ばすことも重要です。PGAの競技段階では年齢や発達に応じたコース長の目安が設定され、より高い競技段階では男子最大7,200ヤード、女子最大6,400ヤードなど、競技要求に近い距離へ移行します。地域のPGAジュニアツアーでも、10〜12歳は9ホールの短い競技から始め、13〜18歳の競技部門ではより長い18ホールへ進む設計があります。

したがって問題になるのは「短いこと」そのものより、選手の成長後も課題が簡単すぎる距離へ固定し続けることです。ショット距離、スコア、コースマネジメント、プレーペース、競技経験を見ながら、届く距離と考える必要のある距離を段階的に増やします。

なお、これらの公式育成資料は「短い距離と長い距離のどちらが将来の競技成績を高めるか」を無作為試験で比較した研究ではありません。そのため、短縮距離が将来の上達を必ず促進するとまでは断定できません。言えるのは、主要なジュニア育成制度では、発達に合う短い距離から段階的に長くする方法が標準的な育成設計として採用されている、ということです。