ゴルフ百科事典

上級者は非上級者より、姿勢を保つとき視覚情報に頼りにくい?

感覚統合・姿勢制御

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まず答え

この小規模研究では、上級者の方が視覚への依存が低い結果でした。上級者7人は非上級者8人や健常対照より、動く視覚刺激に姿勢判断を引っ張られにくい指標を示しました。ただし、視覚を使わないという意味ではありません。

詳しい解説

姿勢を保つとき、人は視覚、前庭感覚、足裏や関節からの感覚を組み合わせています。上級ゴルファーほど視覚を『使わない』のではなく、不要な視覚情報に過度に依存せず、他の感覚と組み合わせる可能性があります。

Micarelliらは、上級ゴルファー7人、非上級ゴルファー8人、健常対照32人を対象に、と視覚依存を調べました。動く背景の中で垂直方向を判断するRod and Disk Testなどを用い、ゴルファーにはスイング測定も行いました。

上級者は、時計回り・反時計回りの動的視覚条件で、非上級者と健常対照より視覚依存の指標が低く、姿勢検査でも一部の動揺指標が小さい結果でした。研究者は、上級者が課題に不要な視覚入力へ過度に頼らない感覚統合戦略を持つ可能性を示しています。

ただし、これは『目を使わない方が良い』という意味ではありません。ゴルフではターゲット、ボール、傾斜など視覚情報は重要です。違いは、動く背景などの紛らわしい視覚情報に姿勢制御を引っ張られにくいか、という点です。

また、上級者7人・非上級者8人という小規模な横断研究なので、ゴルフ練習が視覚依存を低下させたという因果は証明されていません。

実用上は、視覚を遮る練習を安易に処方するのではなく、足元や身体感覚も使いながら、必要な視覚情報と不要な視覚刺激を分けられる能力の一つとして捉えるのが適切です。