ゴルフ百科事典

プロ大会を一度開くのと、普段のゴルフ客を増やすのでは、地域経済への効果はどう違う?

地域経済・ゴルフ観光

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まず答え

プロ大会は短期間に大勢の来訪者と注目を集め、宿泊・飲食・交通などへ支出を集中させやすい一方、普段のゴルフ客は年間を通じて繰り返し地域で消費することで累積効果を生みます。大会は「短期集中型」、通常客の増加は「継続積み上げ型」と考えると分かりやすいです。

詳しい解説

プロ大会と普段のゴルフ客では、地域にお金が入る時間の形が違います。

大規模なプロ大会では、開催期間の前後に観客、選手、関係者、メディアなどが一度に集まり、宿泊、飲食、交通、小売などへの支出が短期間に集中します。The R&Aが公表した第150回全英オープンの調査では、2022年のセントアンドリュース開催がスコットランドへ1億600万ポンドの新規経済効果を生み、さらに世界放送による観光地としての露出価値も大きかったとされています。大会には、現地消費だけでなく、開催地の認知を高める効果もあり得ます。

一方、普段のゴルフ客が増える効果は、一度の大きな山ではなく、年間を通じた反復支出として現れます。Scottish EnterpriseとVisitScotlandのゴルフ旅行者調査では、宿泊ゴルフ客は複数泊し、ゴルフ以外の観光活動にも日数を使い、宿泊・飲食・交通・観光などへ支出していました。また、海外客の過半数が過去にもスコットランドを訪れており、ゴルフ旅行が必ずしも一度きりではないことも示されています。

したがって、大会は「短期間に外から新しい支出と注目を呼び込む」のが得意で、普段のゴルフ客を増やす施策は「季節をまたいで継続的な売上を積み上げる」のが得意です。地域のホテルや飲食店から見ると、大会は繁忙のピークを作り、通常客は稼働の底上げにつながる可能性があります。

ただし、どちらが必ず経済効果が大きいとは一律に言えません。大会は警備、仮設設備、交通対策など開催費用も大きく、混雑による通常客の減少が起きる場合もあります。通常客も、日帰り中心か宿泊中心か、地域内でどれだけ消費するかで効果が変わります。

地域経済への価値を比べるなら、総来場者数だけでなく、①地域外から入った新しい支出、②宿泊日数、③地域内事業者への支出、④開催費用、⑤大会後の再訪や通常来場の増加まで分けて見る必要があります。