長期休止後は、 以前の スイングを そのまま 戻すより 今の 身体に 合わせて 作り直した 方が いい?
長期休止・復帰
まず答え
以前の形を丸ごと戻すか、全部作り直すかの二択にはしない方が適切です。長期休止後は、まず現在の可動域・体力・クラブ速度・打点や球筋を測り直し、今も無理なく再現できる動きは残します。以前の形が今の身体で再現しにくい部分だけ調整します。
詳しい解説
長期休止後の復帰では、「昔のスイングを完全に再現する」こと自体を目標にしない方が整理しやすくなります。一方で、休止したからといってゼロから全面的に作り直す必要があるとも限りません。まず現在の身体と打球結果を基準にします。
ゴルフスイングは身体能力と無関係ではありません。健康なシニア男性17人を3次元計測した研究では、若年ゴルファーを扱った既存研究との比較で、クラブヘッド速度やボール速度、運動学に違いが確認されています。また、ナショナルレベルの男性ゴルファー21人を調べた研究では、最大筋力や回旋パワーなど複数の身体能力が最大クラブヘッド速度と関連しました。これらは「年齢が上がれば特定の形へ変えるべき」と示す研究ではありませんが、以前と現在で身体条件が変われば、同じ動きを同じように再現できるとは限らないことを示す材料になります。
さらに、男性ゴルファー15人を対象に8週間のゴルフ向け運動プログラムを行った研究では、筋力・柔軟性などの改善とともに、胸郭や骨盤の回旋、クラブ速度、ボール速度、飛距離にも変化が出ました。身体側の状態が変わると、スイングの動きや結果も変わり得ます。
復帰時は、同じクラブ・できるだけ同じ条件で数回測り、①無理なく出せる可動域、②クラブ速度とボール速度、③打点、④左右・前後の散らばり、⑤違和感の有無を確認します。昔の動画と見た目が違っても、現在の身体で無理なく再現でき、打点と球筋が安定する動きまで変える必要はありません。逆に、昔の形を再現しようとすると無理が出る、打点が崩れる、結果が安定しない部分は、現在の身体に合わせて調整する方が合理的です。
なお、長期休止者を対象に「旧スイングを戻す方法」と「現在の身体に合わせて作り直す方法」を直接比較した研究は確認できません。したがって、必ず作り直すとは断定せず、現在の身体能力と実打結果を測り直して必要な部分だけ調整する、という考え方が安全です。