2つの ショットの 期待スコアが 同じなら、 結果の ばら つきが 小さい 方を 選ぶべき?
期待スコア・リスク選択
まず答え
平均的な期待スコアだけを最小にするなら、期待値が本当に同じ2案に優劣はありません。ばらつきが小さい方は大叩きを減らしやすい一方、競技状況によっては大きな好結果も必要になるため、常に低分散を選ぶとは限りません。
詳しい解説
「期待スコアが同じ」というのは、何度も同じ状況を繰り返したときの平均打数が同じという意味です。たとえば安全策がパー中心、攻める策がバーディーとダブルボギーを多く含んでも、平均が同じなら期待値だけではどちらが優れているとは決められません。
違いになるのが、結果のばらつきです。低分散の選択は結果が平均付近へ集まりやすく、大叩きの確率を抑えやすい反面、大きくスコアを縮める結果も少なくなることがあります。高分散の選択は悪い側の裾も広がりますが、良い側の大きな改善が生じる余地も増えます。
実際のプロゴルフでも、リスクの取り方は競技状況によって変わります。Balsdonは2003〜2012年のPGA TOURデータを用い、賞金や予選通過などの大会インセンティブがスコアのばらつきを取る価値を変え得ることを示しました。McFallとRotthoffも10年分のプロ大会データで、パー5の第2打における攻め・守りの選択が予選カット付近など大会状況に応じて変化することを報告しています。
したがって、通常のストロークプレーで長期の平均スコアを下げることだけが目的なら、まず期待スコアを比較します。本当に同じなら、次に大叩きを避けたいのか、順位を上げるために上振れが必要なのかで分散を使い分けます。リードを守りたい、ハンディ戦で大きな失敗を避けたい、普段のスコアを安定させたい場面では低分散を選ぶ理由があります。一方、終盤で追う必要がある大会やマッチプレーでは、高分散を受け入れる合理性が出る場合があります。
ただし「低分散なら安全だから必ず正解」でも、「追っているから必ず攻める」でもありません。期待スコアが本当に同じかの推定誤差、ペナルティの大きさ、自分のショット分布、競技形式を一緒に確認します。