ゴルフ百科事典

パットの初速が同じでも、スキッドが長いと最終的な転がり距離は変わる?

パッティング・スキッドとロール

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まず答え

変わることがあります。初速が同じでも、スキッド中にどれだけ速度を失い、どの回転状態でへ移るかが違えば、その後のロール速度と最終距離も変わります。ただし、スキッドが長いほど必ず短くなる、または必ず長くなるという固定関係ではありません。

詳しい解説

パットの初速は、ボールがパターフェースを離れた直後の前進速度です。しかし、その後すぐ純転がりになるとは限りません。インパクト直後は滑りや小さな跳ねを伴い、芝との摩擦によって前進速度と回転速度が変化しながら純転がりへ移ります。

スキッド距離と純転がりに達するまでの時間は別の測定量です。純転がりでは中心の速さと回転による周速度が等しくなり、接地点はその瞬間、地面に対して滑りません。純転がりでも球は減速し得ます。測定器の指標名や算出方法は個別に確認します。

TrackManでは、この過程を「Ball Speed」「Skid Distance」「Roll Speed」「Speed Drop」に分けています。Ball Speedは初速、Skid Distanceは滑り・跳ねからロール開始までの距離、Roll Speedは純転がりへ移った時点の速度、Speed Dropは初速からRoll Speedまでの速度低下率です。つまり、同じ初速でもスキッド区間で失う速度が違えば、純転がり開始時の速度は同じとは限りません。

2018年にアマチュア28人のパットをTrackMan 4で測定した研究では、、ロール距離、スキッド距離、総距離を同時に計測し、ロール距離とスキッド距離はいずれもボール速度との関係を示しました。別の物理モデル研究でも、パットしたボールは滑りを伴う状態から純転がりへ移り、その移行中には摩擦によって前進速度と回転が同時に変化するものとして扱われています。

したがって、同じ初速の2球を比べるときは、初速だけで距離が同じになるとは考えず、Roll SpeedやSpeed Drop、スキッド距離も一緒に見ます。スキッドが長い球でも初期回転や打ち出し、芝面の摩擦が違えば速度の失い方は変わるため、「スキッドが長い=必ず距離が短い」とは断定できません。

今回確認した研究では、初速を完全に同一へ固定し、スキッド距離だけを独立に変えて最終距離を比較した実験ではありません。そのため、因果の向きや距離差を固定値にはせず、同じ初速でもスキッドから純転がりへの移行条件が違えば最終距離は変わり得る、と扱うのが安全です。