ゴルフ百科事典

池の藻は、全部なくした方が水質にいい?

藻類・水質管理

あとで読む保存した記事へ →

まず答え

いいえ。藻類は池の食物網や酸素生産を支える自然な一部で、少量なら有益です。問題は種類と量で、過剰な繁殖や有害藻類ブルームは酸素低下、臭い、毒素などを招くことがあります。全部なくすより、過剰増殖の原因となる栄養塩を抑え、必要な範囲だけ管理する方が基本です。

詳しい解説

池の藻は、すべてが「水質を悪くする汚れ」ではありません。EPAは、植物プランクトンを淡水の食物網を支える一次生産者と位置づけ、光合成によって酸素を生み、動物プランクトンや小魚などの餌になると説明しています。Penn State Extensionも、池の藻類は水生生物の餌となり、池の生態系に欠かせない存在だとしています。

そのため、藻を完全に取り除くこと自体を目標にするのは適切ではありません。たとえばプランクトン性藻類は池の食物連鎖の土台になります。CharaやNitellaのような大型の藻類も、水鳥の餌や水生昆虫の生息場所になり、底泥を安定させる役割があります。

問題になるのは、藻が過剰に増えたときや、有害な種類が優占したときです。EPAは、栄養塩が多い条件などで藻類が大量発生すると、分解時の酸素消費による低酸素、臭いや景観悪化、レクリエーションへの支障が起こり、一部の藻類やシアノバクテリアでは毒素が問題になることもあるとしています。

また、見えている藻だけを一度に大量除去しても、根本原因の栄養塩が残れば再び増えやすくなります。大量の藻や植物が一斉に枯れて分解すると、その過程で水中の酸素が消費され、魚に悪影響が出る場合もあります。そのため、急激な全除去より、流入する窒素・リンなどを減らし、必要に応じて段階的に管理する方が安全です。

管理するときは、まず藻の種類、増えている範囲、水の色や臭い、溶存酸素、栄養塩の流入源を確認します。ゴルフ場なら、池周辺の施肥、表面流出、刈草や有機物の流入なども確認対象になります。

結論として、目標は「藻をゼロにすること」ではなく、池の生態系を保ちながら、過剰な増殖や有害な種類を抑えることです。藻があること自体と、水質悪化を同一視しない方が適切です。