ゴルフ百科事典

ゴルフ場の池は、水草や水辺の植物を全部取り除いた方がいい?

池・水景・水生態

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まず答え

いいえ。適量の水辺植物は、岸を安定させ、流出水中の土砂や養分を捕まえ、生き物のすみかにもなります。ただし藻や水草が増えすぎて取水設備や水質、景観を損なう場合は管理が必要で、目標は「植物ゼロ」ではなく過剰繁茂を抑えたバランスです。

詳しい解説

ゴルフ場の池は、単なる水たまりではなく、水、底泥、植物、微生物、魚や昆虫などが関わる生態系です。そのため、水草や水辺の植物があること自体を問題と考えて全部取り除くのは適切ではありません。

強い雨による表面流は、肥料成分や土砂を水域へ運ぶことがあります。植生帯は流入を抑える手段の一つですが、全成分を除去する設備ではありません。軽い灌水と流出を起こす豪雨は区別します。

USGAは、池の浅い水際に植生を持たせるリトラルゾーンや、岸沿いの植生緩衝帯が、野生生物の生息場所をつくるだけでなく、流出水に含まれる土砂や養分を水へ入る前に捕まえ、岸の浸食を抑える役割を持つと説明しています。

一方で、植物が多ければ多いほど良いわけでもありません。栄養分が多く、暖かく、日当たりが良く、流れが少ない池では、藻類や水生植物が過剰に増えることがあります。USGAは、過剰な藻や水草が景観を損なうだけでなく、灌水用の取水口やスプリンクラーを詰まらせるなど、池の機能へ影響する場合があるとしています。

そのため管理では、植物を一律に除去するのではなく、どの植物がどこでどの程度増えているか、池の用途、流入する養分、水の動き、取水設備、生息環境を見て判断します。必要に応じて過剰な植物を除去しつつ、水際の適切な植生は残します。

目標は『見た目を完全に無植物にすること』ではなく、水質、取水機能、岸の安定、生態、景観が両立する状態を維持することです。