ゴルフ百科事典

3Dスイング解析の「運動学データ」では、何が分かる?

3Dモーションキャプチャ・運動学

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まず答え

運動学データは、身体やクラブが「どこにあり、どちらを向き、どれくらい速く動いたか」を表します。代表例は位置、姿勢、関節・体節の角度、移動量、速度、角速度です。力やトルクそのものは運動学だけでは分からず、フォースプレートなど別の計測や力学モデルが必要です。

詳しい解説

3Dスイング解析の「運動学」は、動きを形と時間の変化として表すデータです。モーションキャプチャでマーカーや身体部位の3次元座標を取得し、そこから身体やクラブの位置、向き、角度、移動量、速度、角速度などを計算します。

ゴルフ研究では、骨盤や胸郭の3次元姿勢と角速度、胸郭と骨盤の相対角度などが代表的な運動学指標として使われています。Horanらの研究では、熟練ゴルファーの骨盤・胸郭について3Dの位置、姿勢、角速度を算出しました。Joyceらの研究でも10台のカメラによる3D計測から体幹の屈曲・伸展や回旋などを評価しています。

ここで重要なのは、運動学データは「動いた結果」を記述するもので、力の大きさを直接表すものではないことです。たとえば骨盤の角速度が大きくても、それだけで地面をどれだけ強く押したか、関節にどのトルクが働いたかは決まりません。力やモーメントまで求めるには、フォースプレートなどの力データや身体モデルを組み合わせる必要があります。

また、画面に出る数値のすべてがカメラから直接読まれた値とは限りません。カメラが直接取得するのは主にマーカーや特徴点の位置で、角度や角速度、身体部位同士の相対角度は座標系や身体モデルを使って計算されます。

そのため3Dスイング解析を見るときは、まず「位置・角度・速度などの運動学」なのか、「力・トルク・仕事・パワーなどの力学量」なのかを分けると理解しやすくなります。同じ名前の指標でも座標系や計算法が違う場合があるため、機器間比較では定義も確認します。