ゴルフ百科事典

スチールシャフトが主流になった後、グラファイトシャフトはいつ・なぜ普及したの?

用具史

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まず答え

グラファイトシャフトの開発が本格化したのは1960年代末から1970年代です。スチールより軽くでき、強度を保ちながらクラブ全体の重量配分や長さを設計しやすいことが普及の大きな理由でした。ただし「何年から主流」と一つの年で区切るのは難しく、素材と製造技術の進歩とともに段階的に広がりました。

詳しい解説

スチールシャフトは20世紀前半に木製シャフトから主役を奪いましたが、その次の大きな素材変化として登場したのがグラファイト、つまり炭素繊維複合材のシャフトです。

USGAとR&AのDistance Insightsの歴史調査では、シャフトメーカーがグラファイトを本格的に追求し始めたのは1960年代末とされています。大きな魅力は、スチールより軽くできることでした。軽いシャフトなら、同じような振り感を保ちながらヘッド側へ重量を配分したり、クラブを長くしたりする設計余地が生まれ、結果としてヘッドスピードを高められる可能性があります。

商業化の初期を示す代表例の一つがAldilaです。同社は1972年にサンディエゴで設立され、航空機のグラファイト複合材から着想を得て、炭素繊維のゴルフシャフトを開発したと説明しています。同社が強調する特徴も、スチールに比べて「強く、しなやかで、非常に軽い」という点です。

ただし、1972年を境に世界中のゴルファーが一斉にグラファイトへ替わったわけではありません。普及は段階的で、メーカーごとの材料、積層設計、製造方法、対象クラブの違いによって進みました。現在でもアイアンではスチールが広く使われ、ドライバーやフェアウェイウッドではグラファイトが一般的というように、用途によって共存しています。

したがって歴史を一言でまとめるなら、「1960年代末に開発競争が始まり、1970年代に商業化が進み、軽量化と設計自由度を武器に徐々に定着した」と考えるのが安全です。正確な『主流化した年』を一つに固定する根拠は、今回確認した一次資料にはありません。