ゴルフ百科事典

ゴルフコースに複数のティーを設けるのは、何のため?

ティー設計/複数ティー

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まず答え

複数ティーは、飛距離や技量が違うプレーヤーでも、そのホールの狙った攻略ルートや適切なアプローチ距離を体験しやすくするためです。単にコースを短く・長くするだけでなく、強制キャリー、着弾地点、使用クラブ、プレー時間まで調整できます。

詳しい解説

複数のティーイングエリアを設ける目的は、プレーヤーごとに単純な総距離を変えることだけではありません。ティー位置が変わると、最初に越える必要がある距離、バンカーや池までの距離、フェアウェイの見え方、次打で残る距離が変わります。そのため、飛距離が違う人でも設計者が意図した攻略判断をしやすくなります。

複数のティーは単に距離を短くするだけでなく、障害物との位置関係や攻略する角度も変えます。図は架空の二つの出発点による比較で、全てのコースやプレーヤーに推奨する配置ではありません。破線はグリーンへ向かう方向を示す平面上の線で、実際の球の軌道や必要キャリー値を示しません。性別・年齢だけで決めず、飛距離や技量、コース条件に合わせて選びます。

ASGCA FoundationのLongleaf Tee Initiativeでは、Longleaf Golf & Family Clubに1ホール最大7か所のティーを配置し、年齢や性別ではなくドライバーのキャリー距離を目安に使うティーを選ぶ仕組みを導入しています。ASGCAは、各コースの地形や設計に合わせて配置を変える必要があり、単純な一律配置ではないと説明しています。

USGAが紹介するフォワードティーの事例でも、遅いヘッドスピードのプレーヤーに対して強制キャリーを減らし、ホール本来のプレールートを使いやすくすることが重視されています。前方ティーをただ既存ティーの前へ置くだけでは、バンカーやドッグレッグ、グリーンへの角度との関係が崩れる場合があります。

したがって、良い複数ティー設計は『何ヤード短くするか』だけではなく、各ティーから同じホールの戦略が成立するか、無理なキャリーを要求しないか、プレー速度や安全性を損なわないかまで含めて決めます。