ピンは残す?抜く? 「90%対45%」になったのはこんなパットだった
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 2019年から、グリーン上のパットが立てたままのピンに当たっても原則無罰。
- では残した方が入るのか。
- Golf Digest掲載の実験では、カップを約1.4m通り過ぎる強さでピンの中心を外す条件が90%対45%に分かれた。
2019年1月1日から、グリーン上で打った球がホールに残した旗竿(ピン)に当たっても、通常は罰がつかなくなった。USGAとR&Aが前年3月に公表した新ルールの一つで、現在のR&A規則13.2でも、旗竿を残して打つ選択は認められている。
これで生まれたのが、「ピンは残した方が入りやすいのか」という新しい迷いだ。2019年にGolf Digestが掲載した実験を見ると、答えは単純な「残す」「抜く」ではなかった。
「90%対45%」は特定の条件で出た
Golf Digestは、カリフォルニア・ポリテクニック州立大学の機械工学教授Tom Maseに旗竿の実験を依頼した。大学ゴルファーの実打と、一定条件でボールを転がす器具「Perfect Putter」を使い、旗竿の中心に当たる場合と外れる場合、複数の速さ、複数種類の旗竿を比較した。各条件は30回ずつ試している。
大きな差が出たのは、カップに入らなければ約1.4m通り過ぎる強さで、球が旗竿の中心を外して当たる条件だった。旗竿を抜いた場合は90%がカップに入り、残した場合は45%だった。
ただし、この数字を「ピンを残すと成功率が半分になる」と一般化することはできない。これはGolf Digest掲載の専門家実験で、査読論文ではない。結果は球の速さ、旗竿への当たり方、旗竿の種類などに左右される。
「目標が見やすい」は数字では決着しなかった
同じ記事では、36人の上級大学ゴルファーが約7.6mのパットを打ち、旗竿あり・なしで視覚的な違いも調べている。平均の止まり位置は、どちらもホールから約0.6mだった。記事は、この試験から旗竿が視覚的に有利か不利かは結論づけられないとしている。
つまり、「ピンがある方が狙いやすい」という感覚はあり得ても、この試験だけでスコア上の利点まで確認されたわけではない。
もう一つ変わったのは、カップの縁だった
USGAのコース管理担当者は2019年5月、新ルール後に旗竿を残してパットする人が増え、一部のコースでホールの縁の損傷が増えたと報告した。球を取り出すときに手や旗竿で縁を傷つける例があったという。
これは全国的な発生率を測った調査ではない。プレー時間が短くなったという話も同記事では逸話的な報告にとどまる。それでも、ルール変更が「入るかどうか」だけでなく、コース管理にも影響し得ることは見えてくる。
自分の答えは、同じ条件で比べる
現行ルールは、「ピンを残す方が正しい」と決めているわけではない。プレーヤーは、ストローク前に残すか抜くかを選べる。
自分の傾向を確かめるなら、練習グリーンで同じ距離・同じ傾斜から、ピンありとなしを交互に打つ。入った数だけでなく、外れた球がどこまで残ったかも記録し、別の日にも同じ条件で比べる。これは2019年実験の再現ではなく、自分のパットで選択の傾向を見るための簡易な確認方法だ。
強く打った球がピンの中心を外す場面では、少なくとも一つの実験で不利になる条件が確認された。一方で、すべての距離、速さ、旗竿、ゴルファーに同じ結論が当てはまる証拠はない。
2019年に変わったのは罰則だけではない。グリーン上で、距離や速さ、自分の感覚に応じて旗竿をどう扱うかという判断の幅も広がった。
出典:USGA(2) / Golf Digest / The R&A
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- 芝の成長、足跡、ボールマーク、湿度は転がりを変え、硬さとパット速度が逆方向に動くこともある。