消えた直通カードはなぜ10年後に戻った
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 2012年までQスクールの上位25位タイは米男子ツアーへ直行できた。
- 2013年にその道を閉じ、10年後の2023年に5枠だけ復活。
- 育成ツアーでの年間実績と一発勝負の夢をどう配分し直したのか、2026年の制度まで追う。
米男子ツアーを目指す選手にとって、かつてQスクールは「最後の一発試験」だった。
2012年まで、最終予選の上位25位とタイまでに入れば、翌年の米男子ツアー出場資格を直接得られた。ところが2013年、その直通路は消えた。Qスクールはコーンフェリーツアーへの入口になり、米男子ツアーへ上がるには育成ツアーで結果を残すことが中心になった。
それから10年。2023年、米男子ツアーはQスクールからの直通カードを復活させた。
ただし、戻ってきたのは昔と同じ制度ではない。25位タイまでだった直通枠は、上位5人とタイだけ。なぜ一度消した道を、こんなに細くして戻したのか。
2013年、50枚を育成ツアー側へ集めた
制度変更の最終的な詳細が示されたのは2012年7月だった。
新制度では、当時のウェブ・ドットコム・ツアー、現在のコーンフェリーツアーが米男子ツアーへの主要経路になった。レギュラーシーズン上位25人に25枚、その後のファイナルズで別の25枚。計50枚のカードを育成ツアー側で決める構造へ移した。
ファイナルズには、育成ツアーの上位75人に加え、米男子ツアーのフェデックスカップ126〜200位なども参加した。
当時の公式説明で示された狙いは、育成ツアーでシーズンを通して積み上げた成績を報いること。そして終盤の複数大会を使い、追加のカードを客観的かつ公平に決めることだった。
つまり、Qスクール直通の廃止は「挑戦の機会をなくす」ためではない。一発勝負の比重を下げ、年間を通じた実力証明へ重心を移す再設計だった。
その結果、2013年からQスクールは米男子ツアーへの直通試験ではなく、まずコーンフェリーツアーへ入るための試験になった。
10年後、戻したのは5枠だけ
次の大きな変更は2023年シーズンに向けて発表された。
米男子ツアーはQスクール最終予選の上位5人とタイに、再び直接カードを与えることを決めた。2012年以来となる直通路の復活だった。
同じ再設計で、コーンフェリーツアーから得られるカードは25枚から30枚へ増やされた。制度担当者はQスクールからの直通復活について、ファンや会員にとって魅力的な舞台になると説明する一方、育成ツアーでは年間を通じて成功した選手をより多く報いる方針も示した。
一発勝負を復活させながら、育成ツアー中心の考え方は残す。
だから直通枠は、旧制度の「上位25位タイ」ではなく「上位5人とタイ」に絞られた。2023年の変更は、昔のQスクールへの全面回帰ではなく、消していた一発逆転の入口を限定的に戻した制度だった。
復活後は5人、6人、そして5人へ
2023年の最終予選では5人が米男子ツアーカードを獲得した。
2024年は「上位5人とタイ」という規則のため、4位タイに3人が並び、6人がカードを手にした。
そして2025年からはルールが変わった。5位で並んだ場合はプレーオフで最後の1枠を決め、カード総数を5人に固定する方式になった。実際に2025年は5人が資格を得ている。
直通路は復活したが、年を追うごとに昔の大きな入口へ戻ったわけではない。むしろ「5人だけを直接通す道」として輪郭がはっきりした。
2026年も、育成ツアーが太い道のまま
2026年6月に公表された現行制度では、12月10〜13日に予定されるQスクール最終予選の上位5人が、2027年の米男子ツアー資格を得る。
その一方で、主要な昇格ルートを見ると、コーンフェリーツアーの最終ポイント上位20人、欧州ツアーの対象上位10人にも米男子ツアーカードが与えられる設計になっている。
2026年9月時点では最終予選はまだ開催前なので、Qスクールから実際に誰が5枚を取るかは決まっていない。確定しているのは、直通枠が5人で続くという制度までだ。
出典:PGA TOUR(2・3・4・5・6・7・8・9) / archive.today / golfchannel.com
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