タイトリストの上場、会社の手取りは0ドル 公開費用は930万ドル
GOLF DNA編集部🌐
3行まとめ
- アクシネットの2016年上場で売られたのは既存株主の株式。
- 最終的に2223万3332株が1株17ドルで売れたが、会社への売却収入はなく、公開費用930万ドルを負担した。
- 上場と増資の違いをSEC資料から読み解く。
タイトリストとフットジョイを持つアクシネットは、2016年にニューヨーク証券取引所へ上場した。株式は1株17ドルで売れた。では、その売上は会社に入ったのか。米証券取引委員会(SEC)に提出された資料を見ると、答えは「入っていない」だ。
売ったのは会社ではなく、既存株主
最初の目論見書に書かれた売出株数は1933万3333株。引受証券会社に認めた追加購入枠が全て使われ、最終的な売出株数は2223万3332株になった。2016年11月2日付の会社提出資料は、この全株を既存株主が売ったと明記する。会社が新株を売って得た資金は0ドルだった。
ここは「上場」と「増資」を分けて考えると分かりやすい。既存株主が自分の株を別の投資家に売れば、代金を受け取るのは売主だ。会社が新しい株を発行して売る場合にだけ、株式の売却代金が会社の調達資金になる。アクシネットの2016年の公開は前者だった。
会社は収入ゼロでも費用を負担した
同社の四半期報告書は、売出株式からの会社収入がない一方、公開に伴う費用を930万ドル負担したと記している。目論見書にも、引受手数料とは別の一定の費用を会社が払うとある。
「売出株主が利益を得て、会社は何も得なかった」とまで断定することはできない。市場で取引される株式になったことが、その後の事業や資金調達にどんな効果をもたらしたかは、上場時の入出金だけでは測れない。ただ、2016年の取引そのものについては、売却代金の受取人と費用の負担者が違ったことが資料から分かる。
同じ年の別の資金流入とは混同しない
四半期報告書には、2016年7月にフィラ・コリアが新株引受権を行使し、会社が3450万ドルを受け取って社債の償還に使ったことも載る。これは11月の株式公開より前の別取引だ。「上場で会社の手取りはゼロ」という事実と矛盾しない。
誰がアクシネットを支配する株主になったかは別の記事で追った。今回の数字が示すのは、タイトリストを抱える会社のIPOを「成長資金を集めた上場」と一括りにできないことだ。株式が公開市場に並んでも、その売却代金が必ず会社へ入るわけではない。
関連記事
済州島のTHE CJ CUPは消えたのか 大会から「名前」へ変わってテキサスに残ったもの
3行まとめ
- 2017年に韓国初のPGA TOUR大会として始まったTHE CJ CUP。
- コロナ禍の米国開催を経て、2024年からCJは既存のByron Nelson大会のタイトルスポンサーになった。
- 同じ大会がそのまま移転したのではなく、名前と韓国選手への機会がどう残ったかを追う。
ニクラスの名を冠した会社が破産 ブランドと設計事業は本人側へ
3行まとめ
- ジャック・ニクラスの名を冠した会社が、借金と訴訟を抱えて破産手続きに入った。
- ニクラス側はその後、同社から「ゴールデンベア」のブランドとゴルフ場設計事業を取得した。
- 元の会社は債務整理を続け、ブランドと設計の仕事は本人側で再出発した。
宇宙ゴルフの1球、NASAは「3日」スポンサーは「3年半」
3行まとめ
- 2006年、宇宙飛行士がISSの外で3gのゴルフボールを1球だけ打った。
- NASAは数日で大気圏へ、スポンサーは約3年半も周回すると予測。
- 話題になった「100万マイル」は、クラブで飛ばした距離ではない。