残り1フィートを「OK」と思って拾ったらホールを失った ウォーカーカップで起きたコンシードの落とし穴
GOLF DNA編集部🇮🇪

3行まとめ
- ウォーカーカップ初日朝のフォアサムで、ナイアル・シールズ・ドネガンは9番で残り1フィートほどのパットをコンシードされたと思いボールを拾った。
- 米国側は「譲っていない」と主張し、競技委員が呼ばれた後、米国がそのホールを獲得。
- R&A規則ではコンシードは明確に伝わって初めて成立する。
ウォーカーカップのようなトップアマチュアの代表戦でも、「短いパットだから当然OKだろう」は通用しない場面が起きた。
2026年9月5日、ラヒンチ・ゴルフクラブで行われた初日朝のフォアサム。英国・アイルランドのナイアル・シールズ・ドネガン(Niall Sheils Donegan)は9番でバーディーパットを外したあと、残った短いパットがコンシードされたと思いボールを拾った。ところが米国側はコンシードしていないと主張。競技委員が呼ばれ、米国がそのホールを獲得した。
4アップで迎えた9番、残り1フィートを拾った
ドネガンとジョシュ・ヒル組は、ライダー・コーワン、ジョサイア・ギルバート組に対して8番まで4アップ。9番でドネガンはバーディーパットを外した。
試合後、本人は外したパットが6フィートほどで、残りは1フィートほどだったと振り返っている。その短さからコンシードされたと思い、明確な合図を受ける前にボールを拾った。コーワンがすぐに「コンシードしていない」と伝え、競技委員が呼ばれた。原典では、そのホールは米国側に与えられたと報じられている。
コンシードは「短いかどうか」ではなく、明確に伝わったか
R&Aのゴルフ規則3.2b(2)では、マッチプレーのコンシードは、言葉か、意図が明確に分かる行動によって伝えられた場合に成立すると定めている。
つまり、距離が短いこと自体はコンシードではない。相手が明確に譲るまでは、ボールは勝手に拾えない。
一方、同じ規則には重要な例外もある。相手の言葉や行動を合理的にコンシードと誤解してボールを拾った場合は、無罰で元の位置へ戻す扱いになる。
今回についてIrish Golferの記事は、競技委員が呼ばれ、米国が9番を獲得したところまでを伝えているが、この「合理的な誤解」の例外をなぜ適用しなかったのかという詳細な裁定理由までは記していない。そこは推測で埋められない。
ミスは試合結果を変えなかった
ドネガン自身は、明確に自分のミスだったと認めている。それでも8番までに築いたリードが大きく、ドネガン/ヒル組は最終的に4アップで勝利。英国・アイルランドは朝のフォアサムを2.5対1.5でリードした。
結果だけ見れば致命傷にはならなかった。ただ、今回の一件はマッチプレーの「OK」の境界をかなり分かりやすく見せている。
短いパットでも、相手から明確なコンシードが出るまではインプレーのまま。普段の仲間内の感覚と競技規則は、同じではない。
出典:Irish Golfer / The R&A(2)
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