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ギア/シャフト 調査・執筆

純正ベンタスとVeloCore、振り心地と球筋はどう違う?

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純正のベンタスも、芯に当たればよく飛ぶ。TXGの打ち比べでは、純正からVeloCore版へ替えても平均キャリーは3ヤード差だった。差が目立ったのは、その一球を繰り返せるかどうか。と、球の高さや飛距離のばらつきが変わっていた。

振り心地では、純正を少し軟らかく感じたという。一方、VeloCore版には、手元が滑らかにしなり、先端がしっかり支えるという試打評価がある。比べるのは2020年のUS仕様系に入っていたVENTUS BLUEと、初代VENTUS BLUE VeloCore。TRやVeloCore+は含めていない。

市販の初代VENTUS BLUE:先端側にVeloCore表記

先端側にVeloCoreの刻印がある初代VENTUS BLUEの公式製品写真

OEMのVENTUS BLUE:同じ場所にVeloCore表記がない

VeloCore表記がないOEM VENTUS BLUEの公式比較写真
Fujikura公式の比較写真。写真はどちらも6S、以下の比較試打は6X。

純正は少し軟らかい。VeloCore版は、手元がしなっても先端が頼もしい

純正BLUEは、振りにくいほど軟らかいわけではない

TXGのMatt Bloisは、純正BLUEを、それまで打った純正シャフトの中でも好印象な一本と評価している。少し軟らかく、強く締まった感触ではないものの、結果には不満がないという。実際、芯で打った球は長く飛んでいた。純正を打った直後の感想 →

VeloCore版は、切り返しでしなりを感じ、当たり際は先端が踏ん張る

初代6Xを試打したPlugged In GolfのMatt Saternusは、手元と中間部の軟らかさ、先端の安定感を挙げている。手元はATMOS Blackやより滑らかに感じ、強く弾くキックよりも、手から先へ力がつながっていく感触だったという。6Xの振り心地を読む →

トウやヒールに当たっても先端がぐらつく感じが少ない、というのも同試打の評価だ。手元ではしなりを感じられるのに、ボールに当たる瞬間のヘッドの向きには不安が少ない。この組合せが、初代BLUEの振り心地を想像しやすい。

純正の感想はBlois、市販版の部位別の感想はSaternusによるもの。後者は純正との直接比較ではない。

球は少し低くなった。もっと変わったのは、縦のばらつき

同じSIMヘッドで比べたTXGの結果を見ると、VeloCore版は打ち出しが0.4度低く、スピンが112rpm少ない。平均キャリーは3ヤード伸びた。弾道ががらりと変わるほどの差ではない。動画の計測表 →

TXG掲載データ:純正BLUE 6Xと初代BLUE VeloCore版
シャフト打ち出し角スピンキャリー
純正BLUE 6X11.5°2,016rpm303ヤード
BLUE VeloCore版11.1°1,904rpm306ヤード

ところが、一球ごとのばらつきまで見ると印象が変わる。

同じ試打の標準偏差。小さいほど一球ごとの差が小さい
シャフト打ち出し角スピンキャリー
純正BLUE 6X2.3°364rpm11ヤード
BLUE VeloCore版0.9°176rpm3ヤード

VeloCore版では打点もまとまり、Bloisは、良いスイングをすると同じ結果が返ってくると話している。最長の一発より、次の一球も似た高さ、似た距離へ打てる。その違いが表に出た試打だ。

試打条件と、数字を読むときの注意点

2020年6月公開のTXG試打。SIMを使用し、純正を先に、VeloCore版を後に打っている。純正のミス一球を集計から除外したと説明。少数球による、型番を伏せていない比較だ。

掲載ヘッドスピードは純正121.8mph、VeloCore版120.5mph(約54.5/53.9m/s)。入射角やスイング軌道も同一ではない。完成長・チップカット・ロフト設定を一式そろえた条件までは確認できないため、この差をVeloCoreだけの効果とは扱わない。

つかまりはどうか。左への巻き込みを嫌う人には?

Saternusの6X試打では、左へ大きく曲がる球が出にくく、右へ曲げようとしても穏やかな曲がりにとどまった。球は中低弾道で、スピンが少な過ぎる場面もあったという。本人の球筋の評価 →

強く振ったときの巻き込みを減らしたい人には気になる性格だろう。反対に、今の純正でやっと球が上がっているなら、同じ6Xへ替えると高さやスピンが足りるかを見たい。先端がしっかりした感触を、そのまま「楽につかまる」とは読み替えられない。

左へのミスの話はSaternusの試打。TXGのBloisは左打ちなので、動画の左右を右打ちの・へそのまま置き換えていない。

重さが同じでも、先端の作りとトルクは違う

純正BLUE 6Xと初代BLUE 6Xは、メーカー掲載重量がどちらも65g。重い方が市販、と見分けられる組合せではない。

メーカー公表仕様。完成クラブでの実測差ではない
モデル重量トルクメーカーの弾道区分
純正VENTUS BLUE 6X2020年・US SIM MAX65g3.7°中弾道/中低スピン
初代VENTUS BLUE 6XVeloCore・カット前46インチ65g3.1°中弾道/低スピン

市販版は、複数の材料を組み合わせたVeloCoreを使い、先端の剛性を高めた設計。Fujikuraも、OEMはクラブメーカーと共同開発し、市販品とは技術や仕様が異なると説明している。初代VENTUSの設計 → OEMについての公式説明 →

トルク3.7度と3.1度の差はねじれの指標で、曲げたときの硬さそのものではない。VeloCore版の手元が滑らかに感じられることとも矛盾しない。

「純正ベンタス」と呼ばれるものは、この一本だけではない

この記事の純正は、US仕様SIM系のBLUE。日本仕様のに標準装着されたTENSEI BLUE TM50とは違う。、VeloCore+、他社向けの専用VENTUSまで、同じ動きと決めつけることはできない。メーカーのカスタム注文に市販のVeloCore版が入っている場合も、標準装着のOEM版と分けて考える。

今の純正で「振ると散る」なら、打ち比べる意味がある

軽く振るといい球が出るのに、少し力を入れると打点が上下し、急に高い球や低い球が混ざる。そんな悩みなら、VeloCore版で当たり所と高さがそろうかを比べたい。今回の試打で違いが見えたのもそこだった。

純正のしなりでが取れ、普段の球筋もそろっているなら、同じ名前の市販版へ急いで替える理由は薄い。一本だけのナイスショットで決めず、同じヘッド、同じ長さで何球か続けて振ったときに、自分の打点と曲がり方がどう変わるか。そこまで見てから選びたい。

純正と市販で振り心地が変わるのは、TENSEIでも同じ。ただし、どのモデルも「市販にすれば低く、つかまらなくなる」という一つの傾向にはそろわない。TENSEIの純正と市販、振り心地と球筋の比較 →

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