ゴルフ百科事典

パットが正確な上級者ほど、パターの軌道は毎回同じ?

運動変動・パッティング再現性

あとで読む保存した記事へ →

まず答え

いいえ。シングルハンデ男性10人を調べた研究では、パットが正確な人ほど試行間のパターヘッド軌道の変動はむしろ大きい傾向がありました。ただし全員とも、終点よりインパクト時のパターヘッド変動は小さくなっていました。

詳しい解説

上級者のパットは、パターヘッドが毎回まったく同じ軌道を通るほど正確になる、とは限りません。

この模式例は、途中のパスの変動とインパクト位置の変動を区別します。研究では高技能男性10人の2mパット18試行を計測し、より正確な参加者に大きなパス変動が見られ、全体として衝突位置の変動はバック終点より小さくなりました。図は原データではなく、軌道を意図的に乱せばよいという意味でもありません。

2017年の研究では、シングルハンデの男性ゴルファー10人が2mのパットを18回行い、3次元動作計測でパターの位置を調べました。その結果、より正確だった参加者ほど、試行ごとのパターヘッドのスイングパスには大きな変動が見られました。

一方で、参加者全体では、バックスイング終点に比べてボールへ当たるインパクト時のパターヘッド位置の変動は小さくなっていました。つまり、途中の軌道を完全にコピーすることより、結果に重要な局面へ向けて動きを調整している可能性があります。研究ではこれを、結果を保つために動きの自由度を使う「機能的なばらつき」として解釈しています。

ただし、対象はシングルハンデ男性10人だけで、2m・18回の室内条件です。また、軌道を意図的にばらつかせれば上達するという意味ではありません。

実戦では「毎回まったく同じ軌道か」だけを見るより、インパクト付近でフェース向き・・初速など必要な結果が安定しているかを合わせて見る方が、この研究には沿っています。