ゴルフ百科事典

高低差の大きいコースで、スプリンクラーごとの水圧をそろえるにはどうする?

灌漑設備・水圧

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まず答え

高低差と配管の摩擦で生じる圧力差を設計時に計算し、配管径・散水区画・ポンプ制御を調整したうえで、必要に応じて圧力調整弁や圧力調整機能付きスプリンクラーを使います。完成後も実際の運転圧を測って補正します。

詳しい解説

高低差の大きいゴルフ場では、同じ配管につながっていてもスプリンクラーの圧力は自然にはそろいません。高い場所へ水を押し上げると圧力が下がり、低い場所では逆に静水圧が高くなります。さらに、水が配管を流れるときの摩擦でも圧力が失われます。

同じ供給系統の静止した水では、高い位置ほど圧力が低く、低い位置ほど高くなります。散水中は流量・管径・管路長などによる摩擦損失も加わります。実際の設計と運転圧を合わせて確認し、ポンプの増圧だけで一律に解決とはしません。

米国天然資源保全局(NRCS)の灌漑設計資料は、スプリンクラー系統の圧力計算で高低差による圧力変化と配管の摩擦損失を合わせて扱い、各散水地点で必要な運転圧を確保することを基本としています。したがって最初に、標高差、配管長、管径、流量、同時運転数を使って、どこで圧力が高過ぎるか・低過ぎるかを把握します。

差が大きい場合は、同じ圧力条件で動かしやすい区域ごとに散水区画を分ける、摩擦損失が大きい区間の管径を見直す、ポンプの吐出圧を運転条件に合わせて制御するといった方法を組み合わせます。低地側で圧力が高過ぎる場合は圧力調整弁や圧力調整機能付きのスプリンクラーヘッドを使い、各ヘッドへ届く圧力を狙った範囲に整えます。

重要なのは、ポンプ出口の圧力だけを見ないことです。同じポンプ圧でも、標高と同時運転の組み合わせで末端圧は変わります。完成後は代表地点で実際の動圧を測り、散水分布も確認して、設計値とのずれを補正します。

つまり、高低差のあるコースでは「強いポンプで全部押す」のではなく、標高差と摩擦損失を見込んだ配管・区画・圧力調整を組み合わせて、各スプリンクラーの運転条件を近づけます。