ゴルフ百科事典

スプリンクラーは、なぜ散水範囲が重なるように配置するの?

灌漑設備・散水均一性

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まず答え

1台のスプリンクラーだけでは散水量が範囲内で均一にならないためです。隣のスプリンクラーの水を重ねることで、中心付近と端部の水量差をならし、芝の水分ムラを減らしやすくします。

詳しい解説

スプリンクラーの散水範囲は、円の内側へ同じ量の水を均一に落としているわけではありません。ノズルからの距離、風、圧力、ノズル形状などで散水量が変わり、1台だけでは濡れやすい場所と濡れにくい場所ができます。

キャッチカン試験は散水設備から届く水量のばらつきを測ります。円内が均一に濡れるという意味ではなく、散水量と土壌水分の均一性も別です。

そのためゴルフ場の灌漑では、隣り合うスプリンクラーの散水範囲が重なるように配置します。あるヘッドの端部で水量が少なくても、隣のヘッドから飛んでくる水を重ねることで、区域全体の散水量をならすためです。

USGAは、散水の良し悪しを見る指標としてを使い、適切なヘッド間隔やノズル、圧力が均一な散水に重要だと説明しています。重なりはそのための基本的な設計手段ですが、重ねれば重ねるほど良いわけではありません。間隔が不適切だったり、圧力が違ったり、風の影響が強かったりすると、重複部だけ水が多くなるなど別のムラが生じます。

実際の設計では、使用するスプリンクラーの散水半径と散水パターン、風、圧力、地形を基に間隔を決め、完成後は散水量を受ける容器などを使って実際の分布を確認します。芝面の水分分布も合わせて見ると、配管上の設計が実際の水分へ反映されているか確認できます。

つまり散水範囲を重ねる目的は、水を二重にまくことではなく、1台ごとの不均一な散水パターンを互いに補い、面として均一に近づけることです。