3Dプリント部品は、 造形する 向きで 強度やばら つきが 変わる?
3Dプリント・品質設計
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まず答え
変わることがあります。金属3Dプリントは層を積み重ねて作るため、結晶組織や欠陥の並び方が方向によって異なり、引張強さ・降伏強さ・伸びなどに方向差が出る場合があります。どの向きが強いかは材料、造形方式、熱処理などで変わるため一律には決まりません。
詳しい解説
金属3Dプリントでは、部品を造形台に対してどの向きに置くかが、単なる「プリンタに収まる向き」以上の意味を持ちます。材料を層ごとに溶融・凝固させる過程で、結晶粒の伸び方、結晶方位、気孔や融合不足などの欠陥の形・分布が方向性を持つことがあるためです。
NIST(米国国立標準技術研究所)は、レーザー粉末床溶融などで作った金属について、機械特性に異方性が生じる複数の理由として、方向依存の結晶粒・相の形状、結晶方位、方向性のある気孔や欠陥、層ごとの溶融池に由来する組織などを挙げています。また、積層造形ステンレス鋼の試験でも、加工によって導入された方向に応じて機械特性が変わり、造形内・造形間のばらつきも成熟した一般的な構造材料より大きかった例が報告されています。
ゴルフクラブの部品で考えると、薄い壁、支柱、内部格子などに大きな荷重がかかる方向と、積層方向の関係は設計時に無視できません。必要に応じて造形向きを変える、肉厚や格子を調整する、熱処理やHIPなどの後処理を加える、試験片や実部品で確認する、といった方法で品質を確かめます。
ただし「縦に造形すれば必ず弱い」「横なら必ず強い」のような固定則ではありません。材料、方式、装置条件、走査方法、後処理、形状によって方向差は変わります。造形方向は、強度だけでなく表面品質、寸法精度、支持材、造形時間まで含めて決める設計条件の一つです。