ゴルフ百科事典

金属3Dプリントのクラブ部品は、造形後になぜ切削や研磨が必要?

3Dプリント・後加工

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まず答え

金属3Dプリントは複雑な形を作れますが、造形したままでは表面が粗かったり、寸法精度が仕上げ加工品ほど高くない場合があるからです。ホーゼルや接合面など寸法が重要な部分は切削し、外観や接触面は研磨して、必要な形状・表面状態へ仕上げます。

詳しい解説

金属3Dプリントは、金属粉などを層ごとに積み重ねて複雑な形を作れるのが強みです。ただし、「プリントが終わった瞬間に完成品」という意味ではありません。要求される寸法や表面品質によって、造形後の追加加工が必要になります。

積層造形は複雑な基本形状を作り、必要に応じて切削や研磨等で寸法や表面を整えます。図は表面仕上げの一例を拡大した概念で、実際の粗さ、削り代や全工程を示しません。図の上下は工程比較として別の場所へ配置しています。全ての部位を削るという意味ではなく、部品の機能と要求精度に応じて後加工を選びます。

NIST(米国国立標準技術研究所)は、積層造形品は一般に切削加工品より表面仕上げと幾何精度が劣るため、多くの部品で造形後の切削、穴あけ、ねじ加工、表面仕上げが必要になると説明しています。また、金属積層造形では表面粗さや寸法ばらつき、内部欠陥などが品質確認上の課題になることも示しています。

ゴルフクラブ部品でも考え方は同じです。たとえばシャフトを差し込むホーゼル穴、別部品と接する面、重量や寸法を厳密に合わせたい場所は、造形だけに任せず切削で整える方が精度を出しやすくなります。外から見える部分や芝・ボールに近い表面は、研磨などで粗さを整えることがあります。

一方、3Dプリント特有の内部格子など、切削では作りにくい形は造形のまま活かせます。つまり3Dプリントと切削・研磨は競合する製法ではなく、「複雑な基本形状を造形し、必要な部分だけ高精度に仕上げる」という組み合わせで使われます。どこまで後加工するかは、部品の機能、許容寸法、表面品質、コストによって決まります。