ゴルフ百科事典

木製クラブと金属クラブは、同じ温度・湿度で保管していい?

クラブ保存・温湿度

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まず答え

必ずしも同じ条件が最適ではありません。木は乾燥しすぎや湿度の急変で収縮・割れが起こり得る一方、金属は湿度が高いほど腐食しやすく、錆が進んでいる金属はより乾燥した環境が必要です。安定した状態の古いクラブをまとめて保管するなら、中程度で変動の少ない湿度を基準にし、腐食品だけ分けるのが実用的です。

詳しい解説

木製クラブと金属クラブは、保存上まったく同じ性質ではありません。木は周囲の湿度に応じて水分を吸放出し、乾燥しすぎると縮み、急な湿度変化では反り・割れ・接合部への負担が起こり得ます。反対に高湿度では、カビや膨張などのリスクが増えます。

金属は基本的に、湿度が低いほど腐食を抑えやすい材料です。カナダ保存研究所()は、安定した金属資料なら混合収蔵で一般的な35〜55%程度の相対湿度に置ける一方、活発に腐食している金属は35%未満の、より乾燥した環境へ分けることを勧めています。金属の種類や塩分汚染の有無によって必要条件は変わります。

そのため、木製クラブと金属クラブを『全く同じ最適条件』と考えるのは正確ではありません。ただし、状態が安定した資料を同じ収蔵庫で保管すること自体は可能です。CCIも、木などの有機材料や複合資料に使われる40〜55%程度の中程度の湿度は、多くの安定した金属にも腐食リスクを低く保てる範囲だとしています。

古いゴルフクラブは、木製ヘッドやシャフトだけでなく、金属部品、塗膜、接着剤、革グリップ、糸巻きなど複数材料が組み合わさっていることがあります。この場合は、1種類の材料だけに最適化するより、極端な乾燥・高湿度・急変を避け、全体が安定する中間条件を選ぶ方が安全です。

一方、金属部分に赤錆や粉状の腐食が進んでいる、木部に割れや接着部の浮きがあるなど劣化が見える資料は、同じ棚に置いたまま一律管理せず、状態に合わせて分離・調整します。温度も単独の固定値より、暖房器具や直射日光で急に温度と相対湿度が変わらないことが重要です。

つまり、通常の安定した古いクラブは『中程度で安定した湿度』という共通環境で保管できますが、木と金属の劣化条件は同じではありません。状態の悪い金属や特に乾燥へ弱い複合資料は、個別に保存条件を変えるのが適切です。