注意看板は、 多く 置く ほど コース内の 事故を 減らせる?
安全表示・注意看板
まず答え
いいえ。看板を増やすだけで事故が減るとは限りません。警告が多すぎたり同じ表示を繰り返したりすると、注意や記憶が弱くなることがあります。危険箇所ごとに必要な情報を絞り、見つけやすさ・意味の分かりやすさ・設置位置を優先します。
詳しい解説
注意看板は、安全対策として役立ちますが、「数を増やすほど安全になる」という単純な関係ではありません。
視覚警告を繰り返し提示した実験では、同じ形式の警告へ何度も接すると注意の強さが低下する「慣れ」が確認されています。別の安全表示研究でも、複数の表示を一度に提示すると記憶できる数には限界があり、表示数が多い条件では一部の表示の想起率が下がりました。つまり、重要な警告が多数の表示に埋もれると、見ても処理されにくくなる可能性があります。
一方、警告がないより適切な警告がある方が行動につながる場合があります。実験では、文字だけ、図記号だけ、文字と図記号を組み合わせた警告はいずれも、警告がない条件より安全行動への順守が高まりました。大切なのは、看板の「数」ではなく、危険が何か、何をすべきかが短時間で分かることです。
ゴルフ場なら、カート道の急坂、打球が飛び込む交差部、立入禁止区域、工事区間など、実際に判断が必要な場所の直前へ必要な表示を置きます。同じ場所へ似た注意文を何枚も並べるより、重要度を整理して、文字・図記号・矢印などを使い分け、背景に埋もれない位置へ置く方が合理的です。
ただし、ここで参照した実験は工事現場や一般的な安全表示などを対象としており、ゴルフ場で看板枚数と事故件数を直接比較した研究ではありません。そのため「何枚までなら安全」という共通の上限は決められません。実際の事故・ヒヤリハットの場所と原因を確認し、表示が必要な場所だけを重点化するのが適切です。