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芝の根を育てるなら、リン肥料は多いほどいい?

施肥・リン管理/根系

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まず答え

いいえ。リンは根の発達や苗の初期生育に必要な必須養分ですが、必要量を満たせば多いほど根が伸びるわけではありません。既存芝では分析で不足を確認して補い、十分にある場合は追加しないのが基本です。過剰な施用はコストだけでなく、水系への流出リスクも増やします。

詳しい解説

リンは芝草の必須養分で、細胞分裂、エネルギー代謝、根の形成、苗の初期生育などに関わります。そのため「根を育てる肥料」と説明されることがありますが、リンを増やし続ければ根が比例して伸びるわけではありません。

Penn Stateの芝草施肥資料では、リン不足は特に発芽後の若い芝で生育低下や分げつ不足として表れやすく、播種前の土壌分析によって必要量を確認することが勧められています。一方、既存芝で土壌中のリンが十分なら、リンを含む肥料を追加する必要はありません。

土壌中にはリンが存在していても、すべてが芝に吸収できる形とは限りません。リンは土壌粒子や他の元素と結びついて動きにくくなるため、根域のpHや土壌条件によって利用しやすさが変わります。このため、葉色や根の見た目だけで不足を断定するより、土壌分析を使って判断する方が確実です。

また、リンは植物に必要である一方、過剰な施用が表面流出などで水域へ入ると水質問題の一因になります。必要性を確認せず「根のため」と繰り返し加えることは、芝管理としても環境管理としても合理的ではありません。

なお、肥料の『ホスファイト』は、芝が栄養として利用するリン酸塩と同じものではありません。USGAが紹介した研究では、葉面散布したホスファイトが、試験した寒地型芝(とスズメノカタビラ)の体内でリン酸塩へ変換され、リン肥料の代わりになることは確認されていません。

リン管理の基本は、多く与えることではなく、土壌分析と芝の生育段階から不足の有無を確認し、必要なときだけ適量を補うことです。