ゴルフの 用具規制は、 どのように 発展してきた?
規則史・用具
まず答え
当初は「伝統的な形から大きく外れない」という原則中心でしたが、技術進歩に合わせてクラブ形状、ボールの大きさ・重さ・速度・飛距離、クラブ本数、反発、ヘッド体積、慣性モーメントなどを測定できる数値基準へ発展してきました。現在はR&AとUSGAが共同で用具規則を管理しています。
詳しい解説
The R&Aの用具規則史によると、1909年のゴルフ規則では、クラブは伝統的に認められた形から大きく外れず、ばねのような機械的仕掛けを持たないという考え方が明文化されました。初期は、革新的な用具を個別に判断する「伝統と慣習」の考え方が強い規制でした。
1920年代以降は、球の性能とクラブ構造に具体的な基準が増えます。1921年には球の最大重量と最小直径が示され、USGAでは一時スチールシャフトを禁止しました。その後スチールシャフトは認められ、1938年には現在にも続く14本のクラブ本数制限が導入されました。1942年にはUSGAが球の初速基準を導入し、飛距離性能を測定によって抑える考え方が明確になります。
1952年にはR&AとUSGAによる世界共通のプレー規則が整えられましたが、当時は英国球と米国球の大きさに差が残りました。その後、球の空力や材料、グラファイトシャフトなどの技術が進む中で試験方法も発展し、1976年には球の総飛距離を制限するOverall Distance Standardが導入されました。
クラブでは、1990年代から2000年代に大型・高反発ドライバーが急速に発達し、反発性能、ヘッド体積、慣性モーメントなどへ数値上限が設けられました。The R&Aのクラブヘッド調査では、規制導入前にはCT、体積、MOIが増える傾向があり、規制後はこれらが上限付近で安定したことが確認されています。
つまり用具規制の歴史は、新技術を禁止し続けた歴史ではありません。新しい材料や構造を認めつつ、ゲームの技能性やコースとのバランスを大きく崩さないよう、曖昧な形状原則から再現可能な測定基準へ少しずつ変わってきた歴史です。