研究結果が 自分と 違う レベルの ゴルファー対象だったら、 どこまで 参考に していい?
証拠評価・適用範囲
まず答え
参考にはできますが、その結果を自分へそのまま当てはめるのは危険です。初心者と上級者で同じ指示への反応が逆になるゴルフ研究もあります。対象者の技能水準、課題、介入、評価方法が自分に近いほど適用しやすく、離れるほど「仮説」として扱います。
詳しい解説
研究結果が示すのは、まず「その研究に参加した人が、その条件でどう反応したか」です。対象者の技能水準が自分と違う場合、仕組みを考える手掛かりにはなっても、効果の大きさや方向まで同じとは限りません。
実際にPerkins-Ceccatoらは、平均ハンディ4の高技能者と平均26の低技能者にピッチショットを行わせ、注意を身体動作へ向ける条件と目標へ向ける条件を比較しました。高技能者は外的な目標へ注意した方が良かった一方、低技能者は身体動作へ注意した条件で良い結果を示し、技能水準と指示の効果に相互作用がありました。
Beilockらの別研究でも、初心者と経験者のパッティングで、動作を細かく意識させる条件への反応が逆方向になりました。初心者は技能へ注意を向ける条件で良く、経験者は実行を細かく監視させない条件で良い結果を示しています。つまり、同じゴルフ課題でも熟練度によって有効な指示が変わる例があります。
研究を自分へ当てはめるときは、①対象者のハンディや経験、②パット・ピッチ・フルスイングなど課題、③何をどのくらい変えた研究か、④何を成果として測ったか、を確認します。自分と近い条件の研究が複数あれば参考度は上がります。反対に、初心者だけの研究を上級者へ、パッティングだけの研究をドライバーへ、そのまま固定処方として移すのは避けます。
条件が大きく違う研究しかない場合は、結論を捨てるのではなく「試す候補」として扱います。小さく試し、打点・方向・距離・散らばりなど自分の結果で確認し、再現しなければ採用しません。技能水準が違うだけで研究が無価値になるわけではありませんが、一般化できる範囲を狭く見るのが安全です。