クラブフェースと ボールは、 インパクトで どれくらい 接触している?
衝突物理・接触時間
あとで読む保存した記事へ →
まず答え
ゴルフのクラブヘッドとボールの接触は非常に短く、実験研究ではおおむね0.5ミリ秒前後です。その短時間にボールとフェースが変形し、速度・回転・打ち出し条件が決まります。接触時間は条件で変わるため、すべてのショットで同じ固定値ではありません。
詳しい解説
インパクトは肉眼では一瞬ですが、クラブフェースとボールはゼロ時間で反発しているわけではありません。両者は接触している間に変形し、力をやり取りしてから離れます。この接触している時間を、ここでは「接触時間」または「衝突時間」と呼びます。
Hayaseらはゴルフクラブヘッドとボールの衝突を有限要素解析と実験で調べ、ヘッド速度35m/s・フェース中央付近の条件で、接触時間を約0.5ミリ秒として高周波のひずみ計測を行いました。別の実験研究でも、9番アイアンの衝突で加速度信号の主要な接触区間は約0.5ミリ秒で、既報のゴルフ衝突時間と同程度でした。
0.5ミリ秒は0.0005秒です。この非常に短い間にボールはつぶれ、クラブフェースもたわみ、法線方向の反発と接線方向の摩擦によってボール初速や回転が生まれます。そのため、インパクトを理解するときは「当たった瞬間の一点」ではなく、ごく短い接触区間の中で力と変形が変化していると考える方が正確です。
ただし、約0.5ミリ秒を全ショット共通の定数にはできません。クラブの種類、ヘッド速度、ボール構造、打点、フェース特性などで接触時間は変わり得ます。実用上は、接触が非常に短いことを理解するための代表的な目安として扱うのが適切です。