ゴルフの インパクトで いう 「接触時間」とは? CT (特性時間)と 同じ?
衝突・接触時間
詳しい解説
接触時間は、クラブフェースがボールへ触れ始めてから、ボールがフェースを離れるまでの時間です。ゴルフのインパクトは非常に短く、一般には数百マイクロ秒程度の現象として扱われますが、固定値ではありません。
Robertsらは、クラブヘッドとゴルフボールが接触している間だけ電気回路が閉じる方法を使い、5種類のクラブヘッドと2種類のボール構造で接触時間を実測しました。その結果、接触時間はクラブヘッドの種類よりボール側の影響を強く受け、低コンプレッションのボールや巻糸構造の3ピース球では長くなる傾向があり、クラブヘッド速度が高くなるほど短くなりました。
また、Arakawaらの高速撮影によるゴルフボールと剛体ターゲットの衝突実験でも、入射速度が上がるにつれて接触時間が短くなることが確認されています。したがって「ゴルフボールは必ず○○マイクロ秒だけフェースに乗る」という固定値として扱うのは適切ではありません。
ここで注意したいのが、用具規則で使うCT(Characteristic Time、特性時間)との違いです。USGAのCT試験は、小さな鋼製振り子をクラブフェースへ当て、その接触時間からクラブヘッドのスプリング効果・柔軟性を評価する試験です。実際のゴルフボールを打ったときの接触時間をそのまま測っているわけではありません。そのため、CTが239マイクロ秒だから実打でもボールが239マイクロ秒フェースに触れている、という読み方は誤りです。
さらに、接触時間が長いほど「打感が柔らかい」とも限りません。Robertsらの実験では、ゴルファーが感じた接触の長さと実測した接触時間には相関が確認されませんでした。実用上は、接触時間を衝突現象の一指標として扱い、CT、反発係数、ボール初速、打感を同じものとして混同しないのが適切です。