マーカー式3Dスイング計測は、 どうやって 動きを 3Dに している?
3Dモーションキャプチャ
まず答え
身体やクラブに付けたマーカーを複数のカメラで同時に撮り、各カメラ上の2D位置から同じマーカーの3D座標を再構成します。その後、身体モデルに当てはめて関節角などを計算します。関節角をカメラが直接測っているわけではありません。
詳しい解説
マーカー式の3Dモーションキャプチャでは、まず身体やクラブの決めた位置に反射マーカーなどを付けます。複数の光学カメラは同じ瞬間のマーカーを別々の方向から撮影し、それぞれの画面上でマーカーの2D位置を記録します。
撮影前には、カメラ同士の位置と向き、計測空間の原点や座標系を校正します。Viconの説明では、既知の形状を持つ校正器具を計測空間で動かし、カメラ間の空間関係を求めます。このカメラ配置が分かっているからこそ、複数カメラから見た同じマーカーの2D位置を三角測量し、空間上の3D座標へ再構成できます。
その次に、ソフトが各マーカーをラベル付けし、身体やクラブのモデルへ対応させます。ここからセグメントの向き、関節中心、関節角、角速度などが計算されます。つまり、カメラが直接見ているのは主にマーカー像であり、表示される関節角や身体回転は、その3D座標とモデルから求めた値です。
この違いは重要です。ゴルフスイングを対象にした研究では、手首まわりのマーカー配置を変えると、算出される3D手首角度が大きく変わる場合があることが示されています。マーカーを貼る位置、身体モデル、カメラ校正、マーカーが他の部位に隠れることなどが結果に影響し得ます。
そのため、マーカー式3D計測は高精度な方法ですが、「3Dだから自動的に真値」ではありません。数値を比較するときは、同じマーカー配置、同じ身体モデル、同じ座標定義、適切なカメラ校正をそろえて見るのが基本です。