体幹の 動く 順番が 整っていれば、 それだけで クラブヘッド速度は 高くなる?
体幹シークエンス・エネルギー伝達
まず答え
それだけでは決まりません。2026年の研究では、体幹シークエンスはクラブヘッド速度と関連しましたが、力を各部へ伝えるエネルギー伝達効率の方がより強い関連を示しました。順番だけを整えれば速度が上がる、とまでは言えません。
詳しい解説
Rachnavyらの2026年の研究では、右打ちのプロ15人と上級アマ15人がドライバーと7番アイアンで最大努力スイングを行い、3次元動作、床反力、足圧、関節ごとのエネルギーの流れを計測しました。研究では両クラブのデータをまとめ、クラブヘッド速度と体幹シークエンス、エネルギー伝達効率の関係を解析しています。
体幹シークエンスは、インパクトに対して体幹の回転速度ピークや骨盤―胸郭の分離がどの時刻に現れるかをまとめた指標です。より協調した近位→遠位の体幹シークエンスはクラブヘッド速度と有意に関連し、回帰分析では体幹シークエンスも速度の説明要因になりました。
ただし、エネルギー伝達効率を加えると、こちらの関連の方が強く、媒介分析では体幹シークエンス単独の間接効果は有意ではありませんでした。一方、力や運動量を身体の中心側からクラブ側へ効率よく伝える指標には有意な経路が確認されています。研究の結論も、良いタイミングだけでは不十分で、実際に力を効率よく伝えられるかを合わせて見る必要があるとしています。
したがって、3D解析で骨盤→胸郭→腕→クラブの順番がきれいに見えても、それだけで高いクラブヘッド速度を保証するわけではありません。順番、各部位の速度、床反力、エネルギー伝達、最後のクラブヘッド速度を一緒に評価するのが妥当です。なお、この研究は横断研究なので、順番や伝達効率を変えれば速度が上がるという因果までは確認していません。