ゴルフ百科事典

古い管理機械を使い続けるのと、省エネ型へ更新するのは、環境負荷ではどちらが有利?

管理機械・環境負荷

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まず答え

一律には決まりません。古い機械の燃料消費・排気・油漏れリスクが大きく、年間稼働時間も長いなら更新の利点が大きくなります。一方、まだ効率よく使える機械を低稼働なのに早く廃棄すると、新機械の製造・電池・廃棄に伴う負荷も増えます。燃料や電力だけでなく、製造から使用・廃棄までの総負荷で比べます。

詳しい解説

「古い機械を長く使う方が物を大切にして環境に良い」「新しい省エネ機械へ早く替える方が必ず良い」のどちらも、単独では正しくありません。管理機械の環境負荷には、使用中の燃料・電力・排気だけでなく、機械を製造する材料とエネルギー、修理部品、電池、運搬、最後の廃棄・再資源化まで含まれるからです。

まず、使用中の差は大きな判断材料です。USGAは、新しいゴルフ場管理機械では燃料噴射、ハイブリッド、電動化、排ガス規制対応などが進み、古いガソリン・ディーゼル機より燃費や排出物を減らせると説明しています。特にTier 4対応の非道路用ディーゼル機は、旧世代に比べて規制対象の大気汚染物質を大幅に減らせます。ただし、ここでいう排ガス低減はCO2だけを意味するものではなく、粒子状物質や窒素酸化物なども含むため、指標を分けて見ます。

一方、新しい機械を作る側にも環境負荷があります。米国エネルギー省のR&D GREETは、車両・燃料・材料の環境比較では、原材料、製造、燃料・電力の生産、使用、廃棄までを通したライフサイクル評価が必要だとしています。これはゴルフ場の芝刈機専用の計算ではありませんが、「使用中だけを比べない」という判断原則にはそのまま当てはまります。

電動機械も「排気がない=環境負荷ゼロ」ではありません。使用場所では排気がなく、騒音や油圧油漏れのリスクも減らせる機種がありますが、充電する電力の作り方や電池・車体の製造にも負荷があります。米国エネルギー省も電動車の評価では、走行時の排出だけでなく、電力製造、車両・電池製造、廃棄まで含めて比較しています。

そのため、更新効果が大きくなりやすいのは、①旧式で燃料消費や排ガスが大きい、②年間稼働時間が長い、③故障や油漏れが増えている、④新機械で同じ作業を少ない燃料・電力でできる、⑤充電電力の排出が比較的小さい、といった条件です。逆に、年間数十時間しか動かさず、燃費も状態も良い機械なら、直ちに廃棄して新品へ替える利点は小さくなる可能性があります。

実務では、機械ごとに年間稼働時間、燃料・電力使用量、修理部品、油漏れ、排ガス規制世代、残存寿命を記録し、新機械の予想消費量と比較します。そのうえで「更新で毎年どれだけ使用時負荷が減るか」と「新品を導入する製造・廃棄負荷」を分けて考えます。

結論は、年式だけで更新を決めるのではなく、よく使う高負荷の古い機械から優先して更新し、低稼働で状態の良い機械は必要以上に早く捨てない、という考え方が合理的です。