ゴルフ百科事典

高齢者向けのゴルフ教室は、孤立を防ぐ地域活動としてどんな役割を持てる?

高齢者・地域参加

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まず答え

人と定期的に会い、一緒に体を動かし、会話や役割を持つ「社会参加の場」になり得ます。高齢者のグループゴルフは良好な心理・社会面と関連し、認知症のある人を対象にした質的研究でも新しい社会的つながりが報告されています。ただし、ゴルフ教室そのものが孤立を防ぐと因果的に証明されたわけではありません。

詳しい解説

高齢者向けのゴルフ教室の価値は、スイングを教えることだけではありません。決まった日時に外出し、同じ参加者やスタッフと顔を合わせ、一緒に練習し、終わった後にも会話する機会を作れるため、地域の中で人との接点を保つ仕組みになり得ます。

日本の地域在住高齢者を対象にした大規模な横断研究では、グループでゴルフに参加している人は、参加していない人と比べて自己評価健康が良く、抑うつ症状が少なく、日常的によく笑うことと関連していました。これは「ゴルフをすれば必ず孤立しない」という因果関係を示す研究ではありませんが、ゴルフが高齢者の集団活動として社会参加の入口になり得ることを示す材料です。

また、英国で行われた認知症フレンドリーゴルフの質的研究では、参加者、介護者、スタッフへの面接と観察から、ゴルフを続けることが社会的なつながりを生み、本人だけでなく介護者の交流範囲を広げる可能性が報告されました。そこでは、プレーそのものに加えて、スタッフとのペアリング、参加者同士の交流、終了後のクラブハウスでの時間が重要な社会的機会になっていました。

したがって、地域活動として設計するなら「上達教室」に限定するより、①毎週など参加しやすい定期性、②初心者や体力差に合わせた短時間・低負荷の内容、③少人数で自然に会話できる組分け、④プレー後に交流できる時間、⑤一度休んでも戻りやすい雰囲気、を用意する方が社会参加の役割を持たせやすくなります。

一方で、長時間の18ホール、技量を強く求める雰囲気、高い費用、移動手段の不足などは参加障壁になります。認知症フレンドリーゴルフの研究でも、身体的・認知的な状態に合わせた支援と、周囲の固定観念を減らすことが参加継続に重要でした。

結論として、高齢者向けゴルフ教室は「孤立を治す手段」ではなく、人と定期的につながる予定と場所を作る地域活動として価値があります。効果を評価するなら、スコアや技術だけでなく、継続参加率、参加者同士の交流、外出機会、本人が感じるつながりや楽しさも一緒に見るのが適切です。