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芝の根の深さを評価するとき、最長の根だけ見ればいい?

根系・根深

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まず答え

いいえ。最長根の深さは根系の一面です。総根長・根量・根数がどの深さに分布しているか、季節や管理でどう変わるかも合わせて見ないと、根系全体の状態は判断できません。

詳しい解説

芝の「根が深い」を評価するとき、いちばん深く到達した根だけを見ても根系全体は分かりません。最大根深は重要な指標ですが、根の大部分がどこに分布しているか、根量や総根長がどれくらいあるかとは別の情報です。

最大根深と、総根長・根量・深さ別の分布は別の情報です。図は同じ最大根深でも分布が違うことを説明する架空例で、品種や処理の実測結果ではありません。必要に応じて生存性や更新も合わせて評価します。

LiuとHuangの2002年研究では、USGA仕様のクリーピングベントグラスを毎日3mmまたは4mmで刈り、根の伸長、生産、枯死を追跡しました。3mm刈りでは4mm刈りより、累積新生根長、総根長、最大根深が低下し、根の枯死や更新速度は増えました。研究では最大根深だけでなく、総根長や深さ別の根の死亡まで分けて測定しています。つまり「最も深い根」と「根系全体の量・更新」は同じ指標ではありません。

Lyonsらの2011年研究では、パッティンググリーンでクリーピングベントグラスとグリーン型ポアアニュアを比較し、根量を0〜3cm、3〜12cm、12cmより深い層に分けて測定しました。は総根量が多いだけでなく、3〜12cmや12cmより深い層でも根量が多く、品種や窒素量によって深層の根量も変わりました。根の深さを評価するには、どの深さにどれだけ根があるかを見る必要があります。

FuとDernoedenの2012年研究でも、0〜24cmの根域を深さ別に追跡しています。表層0〜6cmには根数の約33〜53%が存在し、コアリングの影響は造成初年度と翌年で異なりました。単に「24cmまで根があった」と記録するだけでは、表層と深層の根系がどう変化したかは分かりません。

実務では、最大根深だけで合否を決めず、①総根長・根量・根数、②深さ別の分布、③同じ時期・同じ方法での推移をセットで見ます。必要なら根の枯死や生存性も加えます。深い根が1本あることより、必要な深さまで十分な根が継続して存在するかを見る方が、根系の状態を把握しやすくなります。